クボタは2020年8月7日、子会社のクボタ機工において、水インフラであるポンプ場のメンテナンスにMR(Mixed Reality:複合現実)デバイス「HoloLens2」(ホロレンズ2)を活用する実証実験を行っていると発表した。台風や集中豪雨などによる水害からの復旧を迅速化することと、整備従事者の高齢化・人手不足の課題を解消する。
クボタ機工は、排水機場施設や上下水道ポンプ施設の維持管理を主たる業務としている。排水機場におけるポンプは、大雨の際に河川の水量をコントロールする役割を果たす。ポンプの整備現場では、人手不足とノウハウ伝承が課題になっている。これを解消するため、HoloLens2の実証実験に取り組んでいる(写真1)。
写真1:HoloLens2を着用し、異常診断の指示を受ける作業者(出典:クボタ)拡大画像表示
HoloLens2は、米Microsoft独自のMR(Mixed Reality:複合現実)技術を採用した、ヘッドマウントディスプレイ型のウェアラブルデバイスである。現実空間と、3Dグラフィックスなどで作成した映像や画像(ホログラム)を複合して表示できる。クボタ機工の場合、ポンプ設備の運転操作時や点検・メンテナンス時にHoloLens2を装着することで、眼前のディスプレイに正しい作業方法のガイダンスが映し出されるようにした。
HoloLens2を導入するメリットの1つは、水災害が発生した非常時において、迅速に運転をサポートできること。ポンプ設備の稼働が遅れると排水が追いつかず、浸水の範囲が拡大する場合がある。HoloLens2を装着した操作員に遠隔で操作指示を送ることで、クボタ機工のエンジニアが現地に到着するのを待たずに対応できる。
自治体職員の減少や高齢化にも対応する。操作員が常駐できないポンプ場が増えているが、緊急時に無人のポンプ場に駆けつける操作員に対しても、HoloLens2によって適切な作業指示を瞬時に行える。操作員の高齢化によってノウハウの伝承が課題になっているが、HoloLens2によって作業を標準化して管理品質を高められる。
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