ALSOKは2021年2月5日、コロナ禍における非接触型の生体認証システムのニーズに対して、非接触ICカード自体に指紋認証機構を搭載した「ALSOK指紋認証カード」を発表した。2021年2月8日から販売し、2021年4月から出荷する。感染症の拡大を防止できるほか、カード紛失時の不正利用を防止できる。価格(税別)は、カードが1枚6800円。指紋登録装置は1台3000円。指紋登録ソフトウェアは1ライセンス5000円。
「ALSOK指紋認証カード」は、カード自体に指紋認証機構を搭載した、非接触型のICカードである(図1)。事前に登録した人だけがICカードを利用できる。このため、カードの貸し借りによるなりすましや、カード紛失時の不正利用を防止できる。自分専用のICカードで指紋認証ができるため、感染症の拡大も防止できる。
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カードを使う際には、カード裏面の指紋認証部に、登録した指を当てながら、カードリーダーにかざす。カードリーダーの電力を使ってICカード内で指紋を照合した後に、ICカードを認証する。指紋は、PCに接続した専用の指紋登録装置を使って登録する(写真1)。
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非接触ICカードの使い勝手はそのままで、指紋認証を追加できる。特に、扉数が多い場合、指紋認証装置を別途導入する場合と比べて、導入費用を抑えられる。入退館の認証や警備操作にも利用できる。想定している領域は、データセンター、金融機関、工場、インフラ関連施設、医療機関、自治体などである。