セイコーソリューションズは2021年4月12日、コンソールサーバー「SmartCS」を構成管理ツール「Red Hat Ansible」で操作するためのモジュールを、オープンソースとして公開した。Ansible公式サイトから入手できる。SmartCS操作用モジュールをAnsible環境にインストールすることで、AnsibleからSmartCSを操作できるようになる。これにより、SmartCSの背後につながるネットワーク機器などのコンソール操作を自動化/コード化できる。
セイコーソリューションズは、コンソールサーバー「SmartCS」を構成管理ツール「Red Hat Ansible」を使って操作するためのAnsibleモジュールを公開した。SmartCSにつないだネットワーク機器のコンソール操作を自動化/コード化できる。モジュールは、Ansible公式サイトを介して入手できる。
SmartCSは、ネットワーク機器へのコンソール接続を集約するコンソールサーバーである(関連記事:Ansibleによるコンソール接続操作を容易に、セイコーソリューションズがコンソールサーバー強化)。IPネットワークからSmartCSへの端末接続(SSH/Telnet)を介して、SmartCSの先にコンソール接続でつながっているネットワーク機器を操作できる。
一方、Ansibleは、サーバーソフトウェア構成/設定を、リモートから自動的に変更できる構成管理ソフトウェアである(関連記事:レッドハット、構成管理ツール「Ansible」の有料版「Ansible Engine」を販売)。Python言語を実行できて、SSHでアクセス可能なサーバーであれば、Ansibleで操作できる。Ansibleは、サーバー機にSSHでアクセスし、ソフトウェアのインストールや設定ファイルの更新を行う。
セイコーソリューションズは2019年4月に、AnsibleからSmartCSを操作するためのモジュールをリリースしている(関連記事:IPが届かない機器のCLI操作をAnsibleで自動化、セイコーソリューションズがコンソールサーバー強化)。AnsibleからSmartCSにSSHでアクセスし、SmartCSの管理コマンドを実行するモジュール群や、SmartCSにつないだネットワーク機器のコンソールに文字情報を入力するモジュールをリリースしている。
今回、AnsibleからSmartCSを操作するためのモジュールを、Ansibleの公式サイト「Ansible Galaxy」で公開した。ソースコードはGitHubから入手できる。従来は、ユーザーから要望があれば個別にモジュールを送付していたが、これを改めた。ベンダー各社がAnsible Galaxyを介してモジュールを公開しており、セイコーソリューションズも同様に公開した。
公式サイトでモジュールを公開することで、より多くのユーザーが容易にモジュールを入手して利用できるようになった。今後は、現在公開中のコンテンツに加えて、各種ツールとの連携事例や、ネットワーク機器と連携するためのPlaybookサンプルなどの情報も拡充していく予定である。「SmartCSとRed Hat Ansible Automation Platfromを連携させた運用自動化のユースケースをAnsibleユーザーにも広く認知してもらいたい」(同社)