一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会は2022年3月1日、Python言語認定試験「PythonZen & PEP 8 検定試験」を開始した。品質が高くメンテナンスしやすいコードを書くための前提として、適切な文法や作法を身に付けているかどうかを問う試験である。試験は無料で、インターネットにつながる環境であれば、Webブラウザからいつでも受けられる。3月1日からの1カ月間はベータ運営という位置づけだが、合格者は本認定となる(認定証を電子ファイルとして発行する)。
「PythonZen & PEP 8 検定試験」は、品質が高くメンテナンスしやすいPython言語のコードを書く上で必要な要素として、適切な文法や作法を身に付けているかどうかを問う認定試験である(関連記事:Python言語のコーディング作法を問う「PythonZen & PEP 8 検定試験」、2021年10月から無料で開始)。
試験問題は20問(すべて選択問題)で、すべて選択問題。合格ラインは正答率70%。試験方式はWBT(Webブラウザで受ける)で、インターネットにつながった環境であれば、いつでもどこでも受けられる。検定試験にパスした場合、マイページから認定証をダウンロードできる。案内ページに名前とメールアドレスを入力して送信すると、受験用のURLが送られてくる。
参照文献(出題範囲)として、Pythonコードを書く上での心得となる格言をまとめた「PythonZen」(PEP 20 -- The Zen of Python)と、Pythonコードの作法をまとめたコーディングスタイルガイド「PEP 8」(PEP 8 -- Style Guide for Python Code、画面1)を使う。受験者は、自分がPythonZenとPEP 8に倣っているかどうかを確かめられる。
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格言であるPythonZenの例は、以下の通り。
- 「Beautiful is better than ugly.」(醜いよりも美しいほうがいい)
- 「Explicit is better than implicit.」(暗黙的であるよりも明示するほうがいい)
- 「Simple is better than complex.」(複雑よりも単純なほうがいい)
- 「Flat is better than nested.」(入れ子が深いよりもフラットなほうがいい)
PythonZen & PEP 8 検定試験を始める背景についてPythonエンジニア育成推進協会は、「Python需要の増加に伴い、Pythonの関連書籍やプログラミングスクールが増える一方、Pythonを知らない人が書いている書籍やPythonZenやPEP 8を知らない講師が、不適切なPython文法を教えてしまうケースが散見されている。このままの状況が続くと、不適切なPython文法を書いてしまうPythonエンジニアが増える可能性がある」と説明している。