[市場動向]
Python言語のコーディング作法を問う「PythonZen & PEP 8 検定試験」、2021年10月から無料で開始
2021年7月16日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会は2021年7月16日、Python言語の新たな認定試験「PythonZen & PEP 8 検定試験」を発表した。受験料は無料のオンライン試験で、同年10月から開始する。品質が高くメンテナンスしやすいコードを書くための前提として、適切な文法や作法を身に付けているかどうかを問う。
「PythonZen & PEP 8 検定試験」は、Pythonエンジニア育成推進協会が2021年10月から無料で開始するオンラインの認定試験である。同言語の適切な文法や作法を身に付けているかどうかを問う。既存の認定試験「Python3 エンジニア認定基礎試験」(文法基礎を問う)と「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」(データ分析の基礎や方法を問う)に次ぐ3つ目の試験となる。
検定試験の問題は、Pythonコードを書く上での心得となる格言をまとめた「PythonZen」(The Zen of Python)と、Pythonコードの作法をまとめたコーディングスタイルガイド「PEP 8(Style Guide for Python Code)」(画面1)を参照文献に作成する。PythonZenとPEP 8から出題することで、受験者がPythonZenとPEP 8の心得にならっているを確認できる。
拡大画像表示
PythonZenとPEP 8は、いずれもPythonのWebサイトで閲覧することができる(PythonZen、PEP 8)。PythonZenに収録された格言の例には、「Beautiful is better than ugly.」(醜いよりも美しいほうがよい)や、「Explicit is better than implicit.」(暗黙的であるよりも明示するほうがよい)、「Simple is better than complex.」(複雑よりも単純なほうがよい)、「Flat is better than nested.」(入れ子が深いよりもフラットなほうがよい)、などがある。
PythonZen & PEP 8 検定試験を始める背景について、Pythonエンジニア育成推進協会は、「Python需要の増加に伴い、Pythonの関連書籍やプログラミングスクールが増える一方、Pythonを知らない人が書いている書籍やPythonZenやPEP 8を知らない講師が、不適切なPython文法を教えてしまうケースが散見されている。このままの状況が続くと、不適切なPython文法を書いてしまうPythonエンジニアが増える可能性がある」と説明している。
試験問題は20問(すべて選択問題)で、出題比率はPythonZenとPEP 8で半分半分を予定している。あらかじめ用意した40問の中から、出題比率を変えずに毎回ランダムに20問を出題する。合格ラインは正答率70%となっている。試験方式はWBT(Web-Based Training、Webブラウザから受験)で、検定試験にパスした場合、マイページから認定証をダウンロードできる。
●Next:コーディングスタイルであるPEP 8からの出題例
会員登録(無料)が必要です