Arcserve Japanは2022年4月6日、データバックアップソフトウェア新版「Arcserve Backup 19.0」を発表した。同年4月13日に受注を開始し、同年4月18日から出荷する。新版では、バックアップメディアとしてテープストレージ規格「LTO Ultrium 9」(LTO9)を使えるようにしたほか、Windows Server 2022など新たな環境でバックアップできるようにした。価格(税別)は15万円から。
Arcserve Japanの「Arcserve Backup」は、Windows環境向けのデータバックアップソフトウェアである。バックアップ対象サーバー側に必要なソフトウェア、バックアップのスケジュールを管理するサーバー、バックアップメディアを制御するソフトウェアなど、各種の要素で構成する。オンラインバックアップ機能を備えており、SQL ServerなどのデータベースやExchange Serverなどのアプリケーションを停止させることなくバックアップ可能である(関連記事:バックアップソフト新版「Arcserve Backup 18.0」、イメージバックアップとの連携を強化)。
新版の19.0では、バックアップメディアとしてテープストレージ規格「LTO Ultrium 9」(LTO9)を使えるようにした。また、稼働環境およびバックアップ対象の環境を増やした。新たに使えるようになった環境は、以下の通りである。
- Microsoft Windows Server 2022
- Microsoft SharePoint 2019
- Microsoft Windows Server 2022 Hyper-V
- Oracle 19c on AIX / Solaris /HP-UX
- AlmaLinux 8.4 / 8.5
- Rocky Linux 8.4 / 8.5
- Debian 11.x
- VMware Virtual Disk Development Kit(VDDK) 7.0 Update 3
セキュリティ脆弱性への対応として、Open SSLやLog4jを新版へとアップグレードし、セキュリティを強化している。
- Apache Log4j 2.17.1
- Apache Tomcat 9.0.58
- OpenSSL 1.0.2u、OpenSSL FIPS Object Module 2.0.16
同社は、Arcserve Backupとは別製品の「Arcserve UDP」を提供している。OSを含めてシステムイメージを丸ごとブロックレベルでハードディスクにバックアップするソフトウェアであり、災害時の復旧などの用途に向く(関連記事:イメージバックアップ新版「Arcserve UDP 8.1」、管理コンソールを多要素認証化)。一方、Arcserve Backupは、システムイメージではなくファイルやフォルダ単位でバックアップし、直接テープにバックアップ可能である。なお、Arcserve UDPにおいても、Arcserve Backupを併用することで、2次バックアップメディアとしてテープストレージが使える。