Arcserve Japanは2021年9月13日、イメージバックアップソフトウェアの新版「Arcserve Unified Data Protection(UDP)8.1」を販売開始した。同年9月15日から出荷する。新版では、管理コンソールへのログインに多要素認証を導入し、セキュリティを強化した。ID/パスワードとワンタイムパスワードを併用できる。
Arcserve Japanの「Arcserve Unified Data Protection(UDP)」は、イメージバックアップソフトウェアである。OSを含めたシステムイメージを、丸ごとブロックレベルでバックアップする。前回のバックアップ時からの差分だけを転送する増分バックアップ機能や、バックアップ対象サーバー側でのデータ重複排除など、バックアップ量/時間を短縮する機能に注力している(関連記事:イメージバックアップツール「Arcserve UDP 8.0」、Teamsのデータをバックアップ/復元)。
Arcserve UDPは、バックアップ対象マシン(Windows、Linux)に導入するエージェントソフトウェア、バックアップスケジュールを管理する管理コンソール、バックアップイメージを格納する復旧ポイントサーバーで構成する。ジョブ管理ソフトウェアなどからバックアップ処理を実行できるように、WindowsのPowerShell環境で利用可能なコマンドラインプログラムも提供する。
新版となるArcserve UDP 8.1では、バックアップ操作処理時のセキュリティを高めた。まず、管理コンソールへのログインに多要素認証を導入した。多要素認証を有効にした場合、ID/パスワードに加えて、2つ目の要素として時間ベースまたは電子メールベースのワンタイムパスワードを使って認証する。
バックアップデータを暗号化してしまうランサムウェアへの対策も強化した。バックアップ先ストレージに、オブジェクトロックを有効にした「Wasabi Hotクラウドストレージ」および「Nutanix Objects」を選べるようにしている。
ほかには、Linux環境のベアメタル復旧に用いるカスタムLive CDを、CentOS 8.xベースでも作成できるようにした。これにより、CentOS 8.x環境に適合したドライバをLive CD に組み込むことができる。Red Hat Enterprise Linux 8.x系のLinuxを導入しているユーザーからの要望を受けて実現した。
価格(税込み)は、Arcserve UDP 8.x Advanced Edition - Server(永久ライセンス)が、1年間の保守サポートを含んで11万円から。Arcserve UDP 8.x Advanced Edition - Server(サブスクリプション)が、1年間の使用権と保守サポートを含んで3万6960円から。