NTTデータ経営研究所とシュア・ジャパンは2022年6月13日、Web会議システムの音質が会議参加者のストレスに与える影響について検証し、その結果を発表した。ホワイトペーパーとして公開している。同検証で、音質の悪さによって、参加者の認知機能が低下し、理解力や反応速度が低下することが判明した。同社は、「Web会議の音質は、経営層が今後注目すべき重要な要素であるとしているとしている。
NTTデータ経営研究所とシュア・ジャパンは、Web会議システムの音質が会議参加者のストレスに与える影響について検証し、その結果を発表した。シュア・ジャパンは、マイクやヘッドホン/イヤホンを開発・販売する音響機器メーカー、米シュア(Shure)の日本法人である。
「Web会議は対面で会議をするよりも疲れる」「オンラインで参加すると内容が理解しにくい」といった声をよく聞くことから、両社は調査を実施した(図1)。
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調査では、Web会議の「疲労感」や「会議内容の理解不足への不安感」の要因を解明するため、会議システムの音質が生体ストレス反応に与える違いを検証した。その結果、以下のことがわかったという。
- 音質が悪い会議は、内容が理解されないだけでなく、参加者にストレスを与える。
- ストレスの原因として、特に認知機能に対する負荷が高まる傾向がある。負荷が継続すると認知機能が低下し、理解力や判断力、反応のスピードといった会議参加にとって重要な能力が鈍くなる。
- 会議の内容が理解できないことによるストレスは、会議の後半にかけて蓄積されていく。
検証を指揮したNTTデータ経営研究所は、「Web会議の音質がもたらす、無視することのできないレベルのストレスの存在を証明した。会議の音質は、経営層が今後注目すべき重要な要素である」と述べている。
検証結果をまとめたホワイトペーパー(14ページ、PDF形式)を公開している。シュア・ジャパンのWebページからダウンロード可能である。
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