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AI inside、予測・判断AIをノーコードで開発する「Learning Center Forecast」

現場社員みずから優良顧客分類や販売数予測などを実行

2022年6月29日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

AI insideは2022年6月29日、ノーコードAI開発・運用基盤「Learning Center」の機能を拡張すると発表した。2021年4月から提供する画像認識による物体検出AI「Learning Center Vision」に加えて、予測・判断AI「Learning Center Forecast」を提供する。これに合わせて、AI-OCR機能や書類の仕分けなどの機能をAPI連携でアプリケーションに組み込む「Developer’s API」の提供を開始する。

 AI insideの「Learning Center」は、ノーコードAI開発・運用基盤である。AIやプログラミングの知識は不要で、簡単な入力とマウスクリックだけでAIモデルを開発して運用可能。クラウドサービス版とオンプレミス版がある(図1関連記事AI inside、ノーコードAI開発・運用基盤「Learning Center」を1秒単位で利用可能に)。

図1:「Learning Center」を用いたAIモデルの生成フロー(出典:AI inside)図1:「Learning Center」を用いたAIモデルの生成フロー(出典:AI inside)
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 既存の製品に、画像認識による物体検出AI「Learning Center Vision」がある。認識対象のカテゴリ(作業者、ハンドカートなど)をツールに登録し、認識させたい箇所をマウスで囲って指定してタグ付けするというやり方で教師データを作成する。この後、データを学習してAIモデルを作成する。外観検査や安全管理など、画像認識を活用した各種の用途に利用可能である。

 今回、物体検出AIに加えて、予測・判断AI「Learning Center Forecast」を提供する。データに基づいた予測と判断によって、業務の自動化や利益の拡大へとつなげられる。実務に精通した現場のユーザーみずから、需要予測・来客数予測・為替予測・特許維持判定・与信判定などの予測・判断AIモデルを作成可能である。

 欠損値の自動補完、データ分割の自動設定、特徴量の自動選択、などの機能を備える。ユーザは、データを収集してツールにアップロードし、予測したい項目を選択した後、ボタン1つで最大14のアルゴリズムを同時に実行できる。実行結果から最も精度の高い最適なものを可視化・データ出力し、業務に活用可能である。

 予測・判断AIのユースケースとして、食品業界における需要予測を挙げる。ツールの活用により、販売の機会損失やフードロスの削減につなげられる。別のユースケースとして、メーカーにおける知財管理業務がある。ツールの活用によって、特許維持コストの削減や知的財産の保護といった成果につなげられる。

 AI insideでは、予測・判断AIのデモンストレーション動画をYouTubeで公開している。優良顧客を分類するデモンストレーション(新築戸建て住宅を販売するハウスメーカーの事例)と、食品通販での販売数を予測するデモンストレーション(通販サイトを運営する食品会社の事例)の動画である。

 予測・判断AIの利用料金(税別)は、「Standard Plan」(最大50モデル運用可能、最大5ユーザー登録可能)が月額30万円、「Premium Plan」(最大200モデル運用可能、最大20ユーザー登録可能)が月額80万円。

 このほか、AI insideのAI機能群をアプリケーションに組み込むためのAPI群「Developer’s API」の提供を開始する。帳票から手書き文字を読み取るAI-OCRエンジン(定型・非定型・全文)や書類の仕分けAIなど、各種の機能をAPIとして利用可能にした。利用料金は別途問い合わせ。順次、提供するAPIを拡充する予定である。

 Developer’s APIのユースケースとしてAI insideは、請求書を読み取って電子帳簿保存システムと連携させる経費精算システム、図面情報を読み取ってデータを抽出・構造化する図面管理システム、書類を仕分けて指定フォルダに格納する自動仕分け機能搭載の文書管理システムなどを挙げている。

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