ラックは2022年9月2日、仮想空間でIoTデバイス利用者の身元を保証する仕組みを東京理科大学と共同で研究すると発表した。仮想空間上で利用者の真正性を確認して身元を保証する仕組みを開発し、その後、社会実装を前提とした実証実験を計画する。ラックは共同研究を通して、街全体を見守る総合的なセーフティサービスの実現を目指す。
ラックと東京理科大学は、仮想空間でIoTデバイス利用者の身元を保証する仕組みを共同で研究する。IoTデバイスにID認証などでログインしても、ログインした利用者が間違いなく本人であるかを証明することが困難という課題から着手したという。
この問題の解決にあたって両者は、仮想空間上で利用者の真正性を確認し、身元を保証する仕組みを開発する。その後、社会実装を前提とした実証実験を計画する。ラックは共同研究を通して、街全体を見守る総合的なセーフティサービスの実現を目指す。
また、ラックは以前より、サイバーリスク対策で培った分析技術をスマートシティの異常監視・検知に活用する「town/SmartX事業構想」を推進している。IoTセンサーから収集したデータの分析し、異常や想定外事象を検知するセキュリティ機能を提供する構想である(図1)。
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town/SmartX事業構想の背景にとしてラックは、スマートシティにおいて、電気やガスのメーター、街中の防犯カメラ、街灯、店舗、家電、介護ロボットや医療機器など、多様な機器がインターネットにつながることを挙げる。「十分なセキュリティ対策を実装していない場合、サイバー事故が発生するリスクがある」(同社)。