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PFU、工場向けネットワーク可視化デバイス「iNetSec FC」で管理機器の設置場所を写真から登録可能に

トラブル発生時の原因特定・対処を迅速化

2023年7月27日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

リコー子会社のPFUは2023年7月27日、工場向けネットワーク可視化アプライアンス「iNetSec FC」の機能強化版を発表した。同年7月31日から提供する。今回の機能強化では、ネットワーク接続機器の情報として機器の写真を登録できるようにした。設置場所の柱番号・棚番号などを写真で保存しておくことで、設置場所をすぐに特定できるようになる。価格(税別)は1年間の利用ライセンスを含んで48万円。次年度以降に必要になる年間ライセンスは36万円。

 PFUの「iNetSec FC」は、工場向けネットワーク可視化アプライアンスである。ネットワークに接続するだけで、自動で機器とネットワークの構成を可視化する。レイアウトの変更に追従して常に最新の状態を把握可能である。ITに詳しくない担当者でも、GUI画面を介して現場の状況を正確に把握できるとしている(図1関連記事PFU、ネットワーク構成/接続機器を可視化する「iNetSec FC」を工場向けに提供)。

図1:工場などに向いたネットワーク可視化装置「iNetSec FC」の概要(出典:PFU)
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写真1:工場向けネットワーク可視化装置「iNetSec FC」(出典:PFU)
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 iNetSec FCをネットワークスイッチに接続すると、セグメントを流れるネットワークパケットを収集・解析し、ネットワーク接続機器の一覧を生成する。スイッチが管理しているデータをSNMPで取得することで、ネットワークマップの生成やトラフィック監視も可能。ミラーポートに接続すれば、機器ごとの使用帯域も把握可能である。

 製品は、弁当箱サイズ(幅41×奥行214×高さ190mm)の装置本体(写真1)と、ダウンロードして使う管理マネージャ(稼働OS:Windows 10/Windows Server 2016/2019)で構成する。装置1台で複数セグメント(物理ポートを介して最大3個の物理セグメント、あるいは最大32セグメントのタグVLAN)を管理可能である。

機器の設置場所を写真で登録、機器を探す時間を削減

 今回の機能強化では、ネットワーク接続機器の情報として機器の写真を登録できるようにした。設置場所の柱番号・棚番号などを写真で保存しておくことで、ネットワークトラブルが発生した場合でも設置場所をすぐに特定できる。ネットワークトラブルの原因となる機器を特定した後、該当の機器が実際にどこに設置されているかを探すのに時間がかかる問題に対処する(図2)。

図2:ネットワーク接続機器の情報として、機器の写真を登録できるようにした(出典:PFU)
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 なお、iNetSec FCはこれまでも基本機能としてネットワーク接続機器を自動で検出し、機器の詳細情報を自動で識別できていた。MACアドレスだけでなく、パケットも調べ、機器の種別(ルーターやネットワークカメラなど)やOSの種別(Windowsなど)も判別する。こうした機器の詳細情報に加えて、機器や設置場所の写真も付加情報として登録できるようにした。

ネットワーク構成の過去と現在の差を目視で確認可能に

 iNetSec FCは、どのネットワークスイッチのどのポートにどの機器を接続しているのかを検出する。これにより、機器同士の接続構成が分かる。トラブルが発生した際に、実際にケーブルを辿って調査するといった手間が要らなくなる。

 今回の機能強化では、ネットワーク構成図を任意のタイミングでスナップショットとして記録・保存しておけるようにした(図3)。正常時のネットワーク構成図を保存しておくことで、トラブルが発生した際に現在のネットワーク構成図と見比べることで、どこが変わったのかを確認できる。現状では目視での確認となるが、今後、差分を抽出して提示する機能などを追加する予定である。

図3:ネットワーク構成図を任意のタイミングでスナップショットとして記録・保存しておけるようにした(出典:PFU)
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 「トラブル発生時から解決までの作業において多くの時間を費やすのが原因の切り分け作業。一般的に、トラブルはネットワークの増設や機器の付け替えなど、変更を行った際に多く発生する。ネットワークマップの過去と現在の差を確認することで変更箇所を一目で確認でき、トラブル原因の切り分けが容易になる」(PFU)

リンクアグリゲーションを2重線で図示

 基幹となる重要なネットワーク環境では、BCP(事業継続計画)として、2つのポートを束ねて論理的に1つのリンクとして扱うリンクアグリゲーション(ポートトランク)構成を採用している。

 今回の機能強化では、リンクアグリゲーションをネットワーク構成図上で2重線で表示するようにした(図4、これまでは1本の線として表示していた)。

図4:リンクアグリゲーションをネットワーク構成図上で2重線で表示できるようになった(出典:PFU)
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