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IBMとマイクロソフトが生成AI導入支援で協業、「IBM Consulting Azure OpenAI Service」を提供

2023年8月21日(月)IT Leaders編集部

米IBMは2023年8月17日(米国現地時間)、生成AI導入支援サービス「IBM Consulting Azure OpenAI Service」を発表した。米マイクロソフトのAzure Marketplaceを通じて提供する。両社の協業の下、Azure OpenAI Serviceの実装と適用拡大を支援する。IBMは同サービスについて「ビジネスプロセスを刷新し、生成AIの活用を効果的に拡大していくために必要な専門知識と技術を提供するサービス」と説明している。

 米IBMの「IBM Consulting Azure OpenAI Service」は、米マイクロサイトの生成AIサービス「Azure OpenAI Service」の導入と活用をフルマネージド型で支援するサービスである。Azure Marketplaceを通じて提供する。開発者やデータサイエンティストがGPTシリーズやCodexシリーズを含むAzure OpenAI Serviceの大規模言語モデル(LLM)を適用できるように支援する(図1)。

図1:「IBM Consulting Azure OpenAI Service」の構成要素。米IBMが2022年2月に買収した米ニューデシック(Neudesic)が有するAzure導入支援コンサルティングのスキル・ノウハウも加わる(出典:米IBM)
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 両社の協業の下、Azure OpenAI Serviceの実装と適用領域の拡大を支援する。顧客企業における生成AIの導入戦略や、固有で付加価値のある生成AIのユースケースの策定をサポートする。IBMは同サービスについて「ビジネスプロセスを刷新し、生成AIの活用を効果的に拡大していくために必要な専門知識と技術を提供する」と説明している。

 IBMとマイクロソフトは、IBMコンサルティングのスキルとAzure OpenAI Serviceを組み合わせて、新サービス以外にも以下の用途でAIに関する協業を進めている。

  • 調達、ソーシングから支払いまで
    両社は共同で、Microsoft Power PlatformとAzure OpenAI Serviceを組み合わせた「IBM Consulting Global S2P Platform」を提供する。手作業に依存し断片化している現状の調達・購買プロセスを自動化し、サプライチェーンに関する新たな洞察の獲得を支援する。業務効率の改善や時間の削減、ユーザー向けの新しい実用的な洞察を生成するように設計している。
  • 要約とコンテンツ生成
    銀行/金融機関は、生成AIの要約を通じて、顧客向けにカスタマイズしたコンテンツの開発をどのように加速できるかを模索している。IBMコンサルティングとマイクロソフトは、スイスの金融機関グループ、ジュリアスベア(Bank Julius Bär)とのハッカソンで、財務レポートの効率的な処理・要約とレポートの音声バージョンを自動作成するユースケースに取り組んだ。
  • 医療プロセスの合理化
    複雑な医療記録や医療方針を自動的に取り込み分析することで、事前承認プロセスの自動化を支援する「IBM Consulting Prior Authorization OpenAI Solution」を提供する。加えて、医師や看護師が患者の医療記録から情報を収集するのを支援するバーチャルアシスタントを開発。事前承認リクエストの処理時間の短縮、管理負荷の軽減、臨床医の体験向上を目的としている。
  • エンタープライズ検索とナレッジベース
    多くの組織では業務に必要な情報が分散し共有されていない。IBMコンサルティングとマイクロソフトは、独ウィンターシャルDEA(Wintershall Dea)に対して、ナレッジベースを検索するナレッジ抽出ツールの実装を支援。OCRとAzure OpenAI Serviceを用いて手作業のブラウジングを不要にし、同社は価値のある洞察を容易に検索できるようになった。
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IBM / Azure OpenAI Service / 生成AI / ITコンサルティング / 協業・提携 / マネージドサービス / Microsoft

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