[調査・レポート]

2023年8月23日(水)IT Leaders編集部

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　アイ・ティ・アール（ITR）は、国内ボイスボット製品・サービス市場における規模の推移と予測を発表した。調査にあたって同社は、ボイスボットを「音声認識や自然言語解析技術を活用し、電話での問い合わせにおける音声での受付と回答を支援する製品・サービス」と定義している。「音声による自動受付・振り分けやシナリオ作成などを主な機能として備えている。FAQの活用で問い合わせに自動で回答したり、音声認識や回答の精度を自動的に向上したりする機能を備えるものもある」（同社）。

　2022年度の売上金額は19億円で、前年度比49.6％増の高成長を示した。2023年度は同65.8％増と、2022年度を上回る伸びを見込んでいる。CAGR（2022～2027年度）は35.9％で、2027年度には88億円に達すると予測している（図1）。

図1：ボイスボット市場における規模の推移と予測（2021～2027年度予測）（出典：アイ・ティ・アール）
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　「同市場に参入するベンダー各社では、大企業での受注を中心に着実にユーザーが増加している。音声認識や自然言語処理技術の進歩に伴い、ボイスボットの品質と応答能力が向上し、顧客対応の改善や業務効率化が図れるとして、市場の認知度と期待度が年々高まっている」（ITR）

　ITRによると、チャットボットの採用が急速に進んでいるが、それでカスタマーサポートの呼量を大幅に削減できている企業は少ないと指摘する。「ボイスボットはチャットボットとは異なり、電話で顧客に対応できる。ボイスボットに大規模言語モデルを適用することで、より自然な会話で精度の高い回答が可能になる」（同社）。

　今回の発表は、市場調査レポート「ITR Market View：対話型AI・機械学習プラットフォーム市場2023」に基づいている。同レポートでは、テキストマイニング/ナレッジ活用、翻訳、検索・探索、機械学習基盤、チャットボット、ボイスボット、対話型AIエンジン、FAQ作成管理の8市場を対象に、国内ベンダー95社への調査による2021・2022年度売上実績および2027年度までの売上予測を掲載している。