Sansanは2023年11月27日、法人向けの製品・サービスを提供するB2B企業を対象に実施した「マーケティング部門と営業部門の連携に関する調査」の結果を発表した。営業部門が新規顧客開拓や新規受注のためにマーケティング施策を重要視する一方、8割以上が部門間の連携に課題を感じている。調査はマーケティング担当者と営業担当者各500人を対象に、同年10月31日から11月10日の期間、オンラインで実施した。
Sansanは、法人向けの製品・サービスを提供するB2B企業を対象に、マーケティング部門と営業部門の連携の実態を調査した。マーケティング担当者500人と営業担当者500人を対象に、2023年10月31日から同年11月10日にかけて、オンラインでアンケートを実施した。
調査では、営業部門が新規顧客開拓や新規受注のためにマーケティング施策を重要視する一方、8割以上が部門間の連携に課題を感じていることが判明した。また、7割以上は、MA(マーケティング自動化)やSFA(営業支援)、CRM(顧客関係管理)などのマーケティングツールが部門間の連携に効果的と回答した。
営業部門も「マーケティング施策が重要」と回答
B2B企業で自社の営業とマーケティングに関わる各500人、計1000人のビジネスパーソンに、営業先の新規開拓や新規受注のためにマーケティング施策が重要だと思うかを尋ねた。「非常に重要だと思う」が47.6%、「やや重要だと思う」が46.0%と、全体の9割以上が重要と回答した。営業部門もマーケティング施策の重要性を感じていることがわかる(図1)。
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マーケティング部門と営業部門の連携に課題
マーケティング部門と営業部門の連携について、「非常に良く連携できている」との回答は13.9%にとどまった。8割以上が部門間の連携に課題を感じている(図2)。
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連携できている企業ほど新規開拓や新規受注が好調
新規顧客開拓や新規受注の状況について、マーケティング部門と営業部門が「非常に良く連携できている」と回答した人の約9割は、「非常に好調」「やや好調」という結果だった。一方、部門間の連携に「課題がある」「連携できていない」と回答した人ほど、営業先の新規開拓や受注も不調傾向にあった(図3)。
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部門間の意見にすれ違い
マーケティング部門と営業部門それぞれに、連携における課題を聞いたところ、双方の意見にすれ違いが生じていた。互いのニーズや成果に対する期待を十分に把握できていない現状がうかがえる。
マーケティング部門が企画して行う、展示会や広告などのマーケティング施策について、マーケティング部門の7割以上は、営業部門が成果につなげられていないと感じることが「よくある」「時々ある」と回答した。反対に、営業部門の7割以上は、マーケティング施策そのものが営業成果につながらないことが「よくある」「時々ある」と回答した(図4)。
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マーケティング部門が営業部門に渡す見込み顧客のリードの活用状況について、マーケティング部門の7割は、営業部門にリードを渡しても受注につながらないと感じることがあると回答した。一方、営業部門の6割は、マーケティング部門から渡されるリードの質が悪いと感じることがあると回答した(図5)。
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7割以上は連携強化にMA/SFA/CRMが効果的と回答
マーケティング部門と営業部門の多くが連携に課題を感じながらも、全体の7割以上は、MA(マーケティング自動化)やSFA(営業支援)、CRM(顧客関係管理)などのマーケティングツールが連携強化に「非常に効果的だと思う」、「やや効果的だと思う」と回答した(図6)。
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