[新製品・サービス]

キヤノンITS、AI画像解析API「Bind Vision」をSaaSで提供

合わせて画像解析AIモデル「煙検出」「水位検出」を販売

2024年3月27日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

キヤノンITソリューションズは2024年3月27日、AI画像解析API「Bind Vision」を同年4月1日から提供すると発表した。SaaSの形態で提供し、AI画像解析システムの迅速な構築を可能にする。Web APIを介して画像や数値を登録し、AIモデルで解析、ダッシュボードで可視化する。しきい値超過時にはアラートメールで通知する。合わせて、オプションで用途別の画像解析AIモデルを提供する。価格(税別)はAIモデルを含まないWebシステム利用料が月額3万円から。販売目標は2027年末までに累計100社。

 キヤノンITソリューションズの「Bind Vision」は、AI画像解析システムの構築にあたって手間がかかるWebシステム部分をSaaS型で提供するサービスである。Webシステムの機能として、Web APIを介して画像や数値を登録し、AIモデルで解析、ダッシュボードで可視化する。しきい値超過時にはアラートメールで通知する。これらを一から開発することなくSaaS型で利用できる(図1)。

図1:AI画像解析API「Bind Vision」のシステム構成(出典:キヤノンITソリューションズ)
拡大画像表示

 画面1は、API経由で登録した画像やデータのダッシュボード画面である。レイアウトはカスタマイズが可能で、画像(単体、サムネール)、グラフ(折れ線、棒、円)、データ(数値、一覧)、地図の8種を任意のサイズ・場所で配置する。画像とデータは時系列で管理され、変化を目視で確認できる。

画面1:「Bind Vision」で管理しているデータを可視化するダッシュボード画面(出典:キヤノンITソリューションズ)
拡大画像表示

「煙検出」と「水位検出」の画像解析AIモデルを提供

 オプションで画像解析用のAIモデルを提供する。用途に合わせて、クラウドのBind Visionで動作するモデルと、「NVIDIA Jetson」などエッジで動作するモデルを使い分ける。モバイル環境などネットワーク環境に制約がある場合は、エッジ側でAIモデルを動作させ、解析結果をクラウドに登録する。

 最初に提供するAIモデルは、クラウドで動作する「煙検出AI」と、エッジで動作する「水位検出AI」の2つである(画面2)。

画面2:「煙検出AI」と「水位検出AI」で解析するカメラ画像(出典:キヤノンITソリューションズ)
拡大画像表示

 煙検出AIは、画像内に煙が含まれているかを検出し、結果(検出有無、検出位置、類似度スコア)を返す画像解析AIモデルである。画像をAPIでクラウドに転送して解析する。

 CGで再現した煙をAIの学習データに用いることで、画像解析の精度を高めている。利用例は、自治体・消防が運用する高所カメラの画像解析による災害の早期発見である。東京都江戸川区が2023年4月から利用を開始し、煙を検出した際に担当者にメールで通知する仕組みと合わせて運用している。

●Next:「水位測定AI」の機能と、今後の画像解析AIモデルの提供計画

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
関連キーワード

キヤノンITソリューションズ / 画像解析 / 映像解析 / 監視カメラ / API / 災害対策 / 自治体

関連記事

トピックス

[Sponsored]

キヤノンITS、AI画像解析API「Bind Vision」をSaaSで提供キヤノンITソリューションズは2024年3月27日、AI画像解析API「Bind Vision」を同年4月1日から提供すると発表した。SaaSの形態で提供し、AI画像解析システムの迅速な構築を可能にする。Web APIを介して画像や数値を登録し、AIモデルで解析、ダッシュボードで可視化する。しきい値超過時にはアラートメールで通知する。合わせて、オプションで用途別の画像解析AIモデルを提供する。価格(税別)はAIモデルを含まないWebシステム利用料が月額3万円から。販売目標は2027年末までに累計100社。

PAGE TOP