東芝デジタルソリューションズ(TDSL)は2024年6月13日、製造業向けサプライチェーンプラットフォーム「Meister SRM ポータル」の新機能として、サプライチェーンを横断してCSR(企業の社会的責任)とESG(環境、社会、ガバナンス)の調査サービスを追加した。新機能を含むポータルを無料で提供し、各種の連携サービスを有料で提供している。
東芝デジタルソリューションズ(TDSL)の「Meister SRM ポータル」は、サプライチェーンの強靭化や高度化を目的としたポータル型プラットフォームである。ポータルを無料で提供し、各種の連携サービスを有料で提供している。ものづくりに関わる企業同士をつなぎ、企業間の情報の発信と共有を促進するとしている。
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今回、ポータルの新機能として、サプライチェーンを横断してCSR(企業の社会的責任)とESG(環境、社会、ガバナンス)を調査するサービスを追加した。取引先企業や関連企業への調査依頼および各企業からの回答を、サプライチェーンの階層を問わず一元管理できる(図1)。
「環境問題、人権尊重、労働環境の整備など、企業に求められる社会的責任の要素が多様化している中、自社だけではなくサプライチェーン全体でこれらに取り組み、状況を把握して情報を開示する必要がある。また、サプライチェーンが多数の企業で構成される製造業では、直接の取引先である1次サプライヤーだけでなく2次以降のサプライヤーの状況を把握するために、多くの時間と手間がかかっている」(TDSL)という課題に対処する。
調査依頼元の企業は、CSR/ESGに関する調査テンプレートを選択し、調査対象企業への調査依頼メッセージを一括送信できる。調査回答内容はリスト化され、ダウンロードが可能。回答状況をモニタリングし、回答期限前にシステムから自動でフォローアップ通知を送信して回答を促すこともできる。
調査テンプレートとして、各業界・団体から発行されている調査フォーマットを提供する。現在提供中の調査フォーマットは、「責任ある鉱物イニシアチブ(RMI)」が開発した「紛争鉱物報告テンプレート」(CMRT)である。今後、順次拡充していく。