[市場動向]
「Python 3 エンジニア認定データ分析実践試験」の本試験を開始、全国で通年実施
2024年9月19日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会は2024年9月18日、Python認定試験「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」の上位試験「Python 3 エンジニア認定データ分析実践試験」を開始した。Pythonを使ったデータ分析の実践的なテクニックを問う試験で、全国300カ所の試験センターで通年実施する。受験料(税別)は1万2000円(学割:6000円)。
Pythonエンジニア育成推進協会は、Python言語を使ったデータ分析の実践的なテクニックを問う「Python 3 エンジニア認定データ分析実践試験」(図1)を開始した。既存の「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」の上位試験にあたる(関連記事:「Python 3 エンジニア認定データ分析実践試験」を2024年に開始)。
データ分析実践試験が加わったことで、同協会が実施するPython言語に関する認定試験は以下の5試験となっている。
- Python3 エンジニア認定基礎試験(2017年6月開始):文法基礎を問う
- Python 3 エンジニア認定データ分析試験(2020年6月開始):データ分析の基礎や方法を問う
- Python 3 エンジニア認定実践試験(2022年11月開始):上級エンジニア向け
- PythonZen & PEP 8 検定試験(2022年3月開始):Python言語の作法を問う
- Python 3 エンジニア認定データ分析実践試験(2024年9月開始):データ分析の実践的なテクニックを問う
2.のデータ分析試験は初学者向けで、Pythonを活用して業務効率を高めたい業務ユーザーや、マーケティング部門、経営層・管理職など、幅広い層が受験している。同協会によると「下位試験は基礎力の底上げに貢献している」という(関連記事:Python 3エンジニア認定データ分析試験の受験者が開始2年9カ月で1万人に到達)。
新しいデータ分析実践試験は、2.の上位試験として、データ加工に関する基礎知識に加えて、時系列データや画像データ、グラフデータなど、各種データの実践的な処理方法を問う。同協会は「データ分析を仕事に使うならここまでを抑えたいというレベル。日常的にPython 3でデータを加工していないと、座学だけでは合格は難しい」と説明している。
出題は、基礎パート(1~2章)、重要パート(3~5章)、各種データパート(6~10章)の3パート構成である。「基礎パートは各種データ形式を扱えることがポイント。pandasでデータ加工を実践していれば理解しやすい。重要パートは、pandasにおける表の加工やグルーピング、数値データの詳細、データの評価をじっくり学習してほしい。個別のデータについては、時系列、テキスト処理、画像の加工、グラフデータ、地理空間があり、どんなデータをどのように扱うのかを概念的に捉える必要がある」(同協会)。
試験は全国300カ所の試験センターで通年実施する。受験料(税別)は1万2000円(学割:6000円)。試験方式はコンピュータで実施するCBT形式で、問題数は40問(すべて選択問題)、試験時間は75分。同協会が示す合格ラインは正答率70%である。
出題範囲は、主教材の『Python データ分析 実践ハンドブック 実務で使えるデータ加工のテクニック』(インプレス)から、表1の範囲と割合で出題する。
章 | タイトル | 問題数 | 問題割合 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1章 | データ加工概論 | 2 | 5% | |
2章 | データの種類と読み込み | 7 | 17.5% | |
3章 | 表形式データの加工 | 6 | 15% | |
4章 | 数値データの扱い | 4 | 10% | |
5章 | データの評価 | 8 | 20% | |
6章 | 時系列データの処理 | 4 | 10% | |
7章 | テキスト情報の処理 | 2 | 5% | |
8章 | 画像データの処理 | 2 | 5% | |
9章 | グラフデータの処理 | 3 | 7.5% | pyvisと「9-2 実践的なグラフデータの解析」を除く |
10章 | 地理空間データの処理 | 2 | 5% | |
11章 | データ加工のための線形代数 | 0 | 0% |