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日立、工場や建設現場での労災を防ぐ「リスクマネジメント高度化ソリューション」を提供

リスクアセスメントに生成AIを活用

2024年11月5日(火)IT Leaders編集部

日立製作所は2024年11月1日、コンサルティング/SIサービス「リスクマネジメント高度化ソリューション」を提供開始した。工場や建設現場での労働災害を未然に防ぐ安全管理業務を支援する。建設、輸送、電力、ガス、鉄道といった、現場設備や工場などにおける適切な安全管理が欠かせない業界・業種に向けて提供する。

 日立製作所の「リスクマネジメント高度化ソリューション」は、工場や建設現場の安全管理業務(労働災害を未然に防ぐ業務)を支援するコンサルティング/SIサービスである。日立グループの安全管理に関するナレッジを基に、建設、輸送、電力、ガス、鉄道といった、現場設備や工場などにおける適切な安全管理が欠かせない業界・業種に向けて提供する(図1)。

図1:「リスクマネジメント高度化ソリューション」の全体像(出典:日立製作所)
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 労働災害につながるリスクを評価するリスクアセスメントには生成AIを活用する。日立は、リスクアセスメントを実施する際の主な障壁として、「担当者の理解度の違いによるアセスメント結果のバラつき」「アセスメントに要する作業負荷・時間」「ノウハウの暗黙知化」を挙げ、生成AIの活用でこれらを改善するとしている。「重大な災害につながる危険源を抜け漏れなく特定したうえで有効な対策を立案し、業務環境に存在するリスクを継続的に低減する」(同社)。

 日立グループ内で行った実証では、安全業務担当者が作成したリスクアセスメント結果に対して適切でない記述を9割の精度で指摘し、改善案を提示したという(画面1)。実証を経て、2024年9月からグループ7拠点で試行運用を開始。今後、日立グループ全体での実用化を目指す。

画面1:「リスクマネジメント高度化ソリューション」の画面(出典:日立製作所)
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 図2はサービスの利用イメージである。以下1~4の手順で進めるが、ユーザー個々の社内規定や過去事例などを踏まえて内容をカスタマイズする。また、生成AIが提示する改善案の精度を高める技術として、検索結果やリスクアセスメントのリコメンド情報を複数の生成AI同士で議論し、よりよい回答を導く仕組みを実装する。

  1. 安全業務の担当者が、リスクアセスメント結果を記入
  2. 担当者はリスクアセスメント結果を生成AIに入力し、記載内容の妥当性・正確性の判定を依頼
  3. 生成AIがレビュー役として内容を確認し、評価結果として「OK/NG」の判定結果と、NGの場合、その理由などフィードバックを出力
  4. 担当者は、生成AIの回答をもとに自身のリスクアセスメント結果を見直し
図2:「リスクマネジメント高度化ソリューション」の利用イメージ(出典:日立製作所)
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