[事例ニュース]
三菱電機エンジニアリング、プロセスマイニング「Signavio」で業務の改善ポイントを導出
2024年12月6日(金)IT Leaders編集部、日川 佳三
三菱電機エンジニアリング(本社:東京都千代田区)は、ERP「SAP S/4HANA」のバージョンアップを検討するにあたり、業務やシステムの改善に取り組んでいる。プロセスマイニングツールを用いて、ボトルネックとなっている工程やプロセスのばらつきを把握し、業務の改善ポイントを導き出している。取り組みを支援している富士通が2024年12月6日に発表した。
三菱電機エンジニアリングは、2022年からSAPジャパンのERPアプリケーション「SAP S/4HANA」を運用している。2025年にバージョンアップを控えており、現行の販売業務や購買業務における業務プロセスの妥当性や活用度を評価する必要があった。また、現在運用中のシステムについても、運用を改善して業務効率向上が求められていたという。
そこで同社は、プロセスマイニングの仕組みを導入し、現行システムの効果を継続的にモニタリング・分析・評価を行っている。システムのログデータから業務プロセス全体を可視化し、ボトルネックとなっている工程やプロセスのバラつきを把握し、業務の改善ポイントを導き出している。
プロセスモデリング/マイニングツールは「SAP Signavio」(画面1)で、富士通が同ツールを用いて三菱電機エンジニアリングの業務を可視化・分析し、課題分析が必要な業務領域を特定し、改善提案を行った。改善提案を元にワークショップで議論・精査し、業務課題と改善の方向性を整理した。
画面1:「SAP Signavio」に備わる「Process Manager」画面例(出典:独SAP)拡大画像表示
富士通によると、データを用いて現状を把握する手法は、ユーザーへのヒアリングによって業務の現状を把握する従来手法と比べ、現状把握に要する期間が短く済むという。「通常6カ月から1年を要する現状把握フェーズを約1カ月に短縮し、業務課題の本質を深堀りする議論に時間を割ける点がメリットである」(同社)としている。
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