[インタビュー]
生成AIやOpen Table Formatが導く、データ活用の将来像─米テラデータ幹部
2024年12月11日(水)愛甲 峻(IT Leaders編集部)
大規模なデータ処理に強みを持つデータウェアハウスからデータアナリティクスに事業をシフトし、現在はAIとデータ活用へのフォーカスを強めている米テラデータ(Teradata)。生成AIを含むテクノロジーの進展を受けてデータ活用基盤が担う役割が拡大し、インフラ環境の要件も多様化していく中、複雑化するユーザーの課題に同社はどのように応えているのか。製品・サービス展開における戦略や強み、今後の展望について、同社 プロダクトエンジニアリング シニアバイスプレジデントのティム・マッキンタイア氏と、CTO(最高技術責任者)のルイス・ランドリー氏に話を聞いた。
処理性能の高さ、柔軟性、オープン/接続性に強み
──現在のテラデータの特徴や強みを教えてください。長らく大規模なデータ処理にすぐれるデータウェアハウス(DWH)を主力としていましたが、近年はアナリティクス領域への注力を強めています。現在のフラッグシップ製品「Teradata Vantage」は、分析エンジンや生成AIを含むAI/ML開発機能を統合し、包括的なデータ分析プラットフォームとなっています。
ティム・マッキンタイア(Tim McIntire)氏(写真1):現在、我々の差別化要因の1つは、大規模に実行できるワークロードの多様さです。テラデータはエンタープライズクラスのDWHからスタートしているため、DWHのワークロードにおけるコストパフォーマンスの追求を重視しています。そのため、重要なデータに高速にアクセスできるブロックストレージを含め複数のストレージ層を備えていますが、これは競合他社にない特徴です。
さらに、データベースやオブジェクトストレージに接続されたコンピューティングリソースは、クラウドネイティブなサービスと同様、必要に応じてスケールアウトでき、ワークロードに最適なストレージ層も選択できます。これらは、ストレージ/コンピューティングリソースを分離したアーキテクチャによるものです(図1)。
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