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[市場動向]

データドリブンからAIドリブンへ─日本テラデータの大澤毅新社長が示す新戦略

2024年12月19日(木)愛甲 峻(IT Leaders編集部)

日本テラデータは2024年12月11日に説明会を開き、同年10月21日付に同社の代表取締役社長に就任した大澤毅氏が、AI活用支援にフォーカスする日本法人の今後の戦略を明らかにした。説明会には前代表取締役の髙橋倫二氏も登壇し、在任7年間の同社のビジネスの歩みを振り返った。また、10月に米国で開催された年次コンファレンス「Teradata Possible 2024」での発表内容などを踏まえ、製品・サービス開発におけるビジョンや直近の機能拡充、今後の方向性が示された。

ハイブリッド環境/AI活用の新時代へ

 日本テラデータ前社長の髙橋倫二氏(写真1)は、2017年9月1日の就任から約7年の在任期間を振り返り、同社をめぐる2つの大きな変化を挙げた。

写真1:日本テラデータ 代表取締役を2024年10月で退任した髙橋倫二氏

 その1つが、ソフトウェアおよびサブスクリプション型ビジネスへの移行だ。テラデータは長年ハードウェアの会社というイメージが強く、在任中はその払拭に努めてきたと髙橋氏。今日の主力製品はデータ分析プラットフォーム「Teradata Vantage」であり、販売形態も買い切り型からサブスクリプションモデルに移行。ハードウェアの販売においてもレンタル型に切り替えた。結果として売上が均一になり、経営が安定したという。

 もう1つはクラウドへの注力だ。着手した時点では、顧客だけでなく従業員も、日本におけるクラウド事業に懐疑的だったと髙橋氏。しかし現在では、クラウド移行率でグローバル1位となるまでに事業を拡大できたと語った。

 髙橋氏は次いで、クラウドとオンプレミスのハイブリッド環境を重視する顧客の増加や、生成AIを含むAI活用の加速について言及。これらのトレンドを踏まえて「AIの新しい時代に、新しいテラデータをリードしてほしい」(同氏)と語り、あいさつを締めくくった。

 一方、髙橋氏からバトンを引き継いだ大澤毅氏(写真2)は、2024年10月21日に代表取締役に就任。今後はAI活用の浸透を背景に、ヒト・モノ・カネに代わり「データそのものが最大の企業競争力の源泉になりうる」(同氏)とし、大企業が多い同社ユーザーのAI活用支援を通じて、日本社会の変革に貢献したいとの意気込みを語った。

 また、日本テラデータは米国に本社を置く外資系企業ながら、その前身である日本NCRの時代を含め、日本法人に長い歴史がある。そのため、単独でさまざまな施策に取り組めるという自由度の高さに魅力を感じたという。

写真2:日本テラデータで新たに代表取締役社長に就任した大澤毅氏。前職ではClouderaの社長執行役員を務めた

●Next:AI活用促進にフォーカスした日本法人の独自戦略

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