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デロイト トーマツ、企業内の暗黙知をデータ化する「AIインタビューエージェント」を販売

2025年2月14日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

デロイト トーマツ コンサルティングは2025年2月13日、「AIインタビューエージェント」を発表した。従業員が持つ暗黙知を、AIエージェントによる対話型のインタビューによって引き出すシステムを、導入企業のニーズに合わせたカスタマイズ込みで提供する。あらかじめ設定したシナリオに基いてインタビューを実施する。インタビュー内容はグラフデータへと変換して管理する。

 デロイト トーマツ コンサルティングの「AIインタビューエージェント」は、従業員が持つ暗黙知を、事前に設定したシナリオに沿ってAIが音声インタビューによって引き出し、聞き出した情報を構造的に整理するシステムである(図1)。24時間、場所を選ばず、一定の品質で情報取得が多数可能になる。導入企業のニーズに合わせたカスタマイズ込みで提供する。

図1:「AIインタビューエージェント」の概要(出典:デロイト トーマツ コンサルティング)
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 インタビューの会話内容を大規模言語モデル(LLM)で分析し、取得した情報をグラフ型データ構造でデータベースに格納する(画面1)。グラフ型データは、ノード(頂点)とエッジ(辺)によって構成し、データ間の関係性を表現するのに適している。ユーザーは、音声またはテキストで質問を投げかけることで、グラフデータを検索し、必要な情報を取得可能である。

画面1:「AIインタビューエージェント」実行中の画面。ユーザーの業務経験やスキル、資格などの人材情報をインタビューしている様子(出典:デロイト トーマツ コンサルティング)
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 AIエージェントは、ユーザとの対話内容に応じて、インタビューを実施すべきか、グラフデータへの変換を実施すべきか、データ検索を実施すべきかを自律的に判断し、複数の処理を自動的に切り替える。

 同社は、AIインタビューエージェントのユースケースの例を4つ挙げている。

  • 人材スキル・実績の把握:社員に対して定期的にAIからインタビューを行い、保有するスキルや経験した業務をデータ化する。人材検索やアサインに利用する
  • 営業ノウハウの共有:優秀な営業社員のテクニックや姿勢などのノウハウを引き出す。ミドルレベルの社員のスキル向上に役立てる
  • ベテランエンジニアの技能伝承:ベテランエンジニアの長年の経験や暗黙知を形式知化する。若手エンジニアに伝承することで、後継者育成に役立てる
  • 医療診断支援:専門医の診断プロセスや治療方法の選択ノウハウを形式知化する。他の医師の診断スキル向上に役立てる

 背景として、必要な情報が人の頭の中に眠っていてデータ化されていないケースが多く、データドリブン経営の障壁となっている事情がある。暗黙知をデータ化するには、「情報を持つ人自身が文書に書き起こす」、「第三者によるインタビューで情報を引き出す」といった手段が一般的だが、時間が確保できない課題や、引き出せる情報の質がインタビュアーの能力に左右される課題などがある。

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