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アシスト、生成AI活用の検索エンジン「Felo Enterprise」、ディープサーチ機能で自律的に情報収集

2025年5月9日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

アシストは2025年5月9日、FeloのAI検索エンジン「Felo Enterprise」(が開発)を提供開始した。1度の検索で数百のWebサイトを探査するディープサーチによって複数の情報源からデータを収集し、回答を生成する。価格(税込み)は、レポート形式の回答を生成するプロフェッショナル検索モードの検索回数が1日900回までの下位版「Premiumプラン」で月額7399円または年額7万788円。販売目標は、2028年までに国内企業500社。

 アシストが販売を開始した「Felo Enterprise」は、Felo(フェロー)が開発・提供する、大規模言語モデル(LLM)とRAG(検索拡張生成)を用いたエンタープライズ検索エンジンである。

 1度の検索で数百のWebサイトを探査するディープサーチ機能を備えており、複数の情報源からデータを収集して回答を生成する。通常であれば何時間もかかるリサーチ作業が数分で完了するとしている(画面1)。

画面1:AI検索エンジン「Felo Enterprise」の利用画面とアウトプットのイメージ(出典:アシスト)
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 調べたい内容を自然言語で指示するだけで、目的に応じた情報収集タスクを自律的に計画して実行する。GPT-4oやClaudeなどの複数のLLMを自動で切り替えながら検索・分析する。自問自答での探索や、5W2H視点のロジカル分析などが可能である。

 バイリンガル検索が可能で、言語の違いを意識することなく、英語、日本語、フランス語、アラビア語など100以上の言語から情報を収集する。用途に応じて、論文検索、SNS検索、ドメイン指定検索など、検索範囲を絞った検索も可能である。情報源を評価する機能も備えており、信頼性が高いと判断した情報を優先的に利用する。

 特定の検索・レポート生成用途に向けて、102種類のプリセットエージェントを用意している(画面2)。プログラミング知識不要で、企業に特化したカスタムAIエージェントも作成可能である。

画面2:特定の検索・レポート生成用途に向けて用意している検索エージェント(テンプレート)の例(出典:アシスト)
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 アウトプットとして、PowerPointのスライドやPDF、マインドマップなどを1クリックで生成する。視覚化のための数百種類のテンプレートを用意している。生成したコンテンツはGoogleドライブに直接保存できるほか、Notionと連携してデータベース化可能である。スライドをCanvaと連携させることでデザインのカスタマイズも可能である。

ディープサーチのレベルに応じた2つの検索モードを搭載

 Felo Enterpriseには、2つの検索モードがある(記事末の表1)。

 (a)通常検索モードは、自然言語による質問に対して、AIが複数の情報源を基に要約・回答を生成する。

 (b)プロフェッショナル検索モードは、複雑な質問に対し、より多くの情報源(通常検索モードの数倍、数百のグローバル情報源)を参照し、o1推論モデルや5W2H思考などを用いて、より深く、多角的に情報を分析し、レポート形式の回答を生成する。

 通常検索モードの使用回数に制限はないが、下位版「Premiumプラン」と上位版「Ultimateプラン」では、プロフェッショナル検索モードの使用回数が異なる。Ultimateプランは回数無制限だが、Premiumプランは1日900回までの制限がある。レポート形式レベルの回答が日常的に必要なユーザーにはUltimateプランが向く。

 価格(税込み)は、下位版「Premiumプラン」で1ユーザー月額7399円または年額7万788円、上位版「Ultimateプラン」で1ユーザー月額1万1899円または年額11万8788円。いずれも最小構成は5ユーザー。

表1:Feloの検索モードと一般的な検索エンジンの比較(出典:アシスト)
比較項目 一般的な検索エンジン Felo 通常検索モード Felo プロフェッショナル検索モード
基本機能 キーワードに基づき関連性の高いWebページをリスト表示 自然言語による質問に対し、AIが複数の情報源を基に要約・回答を生成。情報源も提示 通常検索モードの機能に加え、複雑な質問に対して、より多くの情報源(例: 通常の数倍、数百のグローバル情報源)を参照し、独自の高度な推論モデル(例: o1推論モデル、5W2H思考)を用いて、より深く、多角的に情報を分析し、高品質なレポート形式の回答を生成。文章に関連画像も表示
回答形式 主にWebページのリンク一覧 AIによる要約・回答文、関連情報、情報源リスト 詳細な分析結果、構造化されたレポート、図表を含む場合もある(例: インタラクティブWebページ生成)。より網羅的で深い洞察を含む
情報源の扱い アルゴリズムに基づきランク付けされたWebページ 複数のWebページや情報源から情報を集約・要約 Web検索に加え、SNS、論文など多様な情報源へのアクセスと深い分析が可能。情報源の透明性と自動評価機能により信頼性の高い情報を優先表示
AIの活用 検索結果の最適化、一部AI機能の限定的導入 ユーザーの意図理解、回答生成、情報要約にAIを活用 複雑な質問の理解、自律的な情報収集・分析タスクの計画・実行、複数の大規模言語モデルの活用(例: GPT-4o, Claudeなど)、深い推論と考察
Deep Search機能 通常なし 限定的。基本的なAI要約は行うが、プロフェッショナル検索モードのような高度な情報統合と分析はない 中核機能。「Deep Research」や「Deep Search」などと呼ばれる高度な検索・分析機能
Feloにおける位置づけ   Feloの基本検索機能。無料で無制限に利用可能 Feloの高度な検索機能。Pro Searchをオンにすることで利用。Premiumプランは1日900回まで、Ultimateプランは無制限
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