オカムラは2025年5月12日、倉庫管理システム「Optify(オプティファイ)」を発表した。倉庫運営や物流センター内の作業を効率化する倉庫管理システム(WMS)に、作業の進捗を可視化する機能や作業量を予測するBI機能を統合している。作業データに基づいた意思決定や現場改善を支援する。
オカムラの「Optify(オプティファイ)」は、倉庫業務の可視化・予測が可能な倉庫管理システム(WMS)である。倉庫運営や物流センター内の作業を効率化するWMSと、作業進捗の可視化や作業量予測などを行うBI機能「Opt BI」を統合している。システムや機器の導入から保守までの窓口を一本化して提供する(図1)。

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WMSは、物流倉庫において大量の注文に対応しつつ、在庫や作業状況を管理し、タイムリーに配送を行うためのシステムである。物流現場でのモノの移動を担うマテリアルハンドリング(マテハン)機器、およびマテハン機器制御システム(WCS)と連携して動作する。
「物流倉庫を持つ企業では、マテハン機器との連携など複数のシステム連携によって運用管理が複雑化している。また、コスト削減や人員配置の適正化、作業効率向上、トラックドライバーの残業規制による倉庫の時間的制約など、倉庫運営上の多くの課題が顕在化している」(オカムラ)。同社は、Optifyの導入により、マテハン機器との連携機能の開発のようなマテハン導入時の調整作業を短縮できるとしている。
Opt BIは、WMSから収集・蓄積した各種データに基づき、リアルタイムで状況を可視化し、作業量を予測する。作業計画や現場へのタイムリーな指示に反映させることで、意思決定や現場の改善につながる。Optifyでは、一般的なWMSでは難しい複数の作業データを活用した改善が可能だとしている。
例えば、入荷から出荷までの作業進捗をリアルタイムで可視化することで、効率的に人員配置が行える。作業者一人ひとりのスキルや稼働状況もデータとして管理できる。また、日時・工程・作業者別など過去の作業実績をイベント情報を加味しつつ時系列で分析することで、未来の作業量を予測できる。これらにより、繁忙期・閑散期に応じた事前の人員確保や当日の効率的な配置が可能になる。