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NEC、製造工場の手作業を映像解析AIで識別・記録する「ヒト・作業ログ分析ソリューション」を提供

2025年5月22日(木)IT Leaders編集部

NECは2025年5月21日、作業支援システム「NEC Digital Twin ヒト・作業ログ分析ソリューション」を発表した。製造工場などで手指を使う作業の状況を映像解析AI技術を用いて識別・可視化・記録する。現場作業における生産性と品質の向上、熟練作業員の技術継承に役立つ。価格(税別)は150万円から。販売目標として今後3年間で200件を掲げる。

 NECの「NEC Digital Twin ヒト・作業ログ分析ソリューション」は、製造工場における手指を使う細かい作業をAIで識別・可視化・記録するシステムである。「モジュラージャックを取る」「マイクをはめ込む」「電動ドライバーでネジを締める」など数十種類の作業を識別する。

図1:手作業の順序を記録することで、時間の超過や手順違いなどを検知可能(出典:NEC)
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 映像解析AI技術を活用し、作業数回分の教師データがあれば、部品や道具を事前登録することなく、手指を使う細かい作業を高精度に識別するという。一部の機能を除いてCPUのみで動作する(図1)。

 「ネジをたすき掛けで締める」といった細かな手作業の順序を記録できるため、これまで把握しづらかった作業手順の保証が可能になる。また、作業時間の超過や手順違い、手順漏れといった品質に影響する作業ミス発生時にリアルタイムアラートを発報する機能を備えている。

 映像に映る作業者の手の動きのパターンに基づき、作業の開始や終了を特定することで、サイクルタイムを計測できる。サイクルごとの作業時間のバラつきを可視化することで、時間がかかり過ぎたサイクルの録画をピンポイントで確認可能である(図2)。

図2:作業の開始と終了を特定し、サイクルタイムを計測・比較している様子(出典:NEC)
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 手の軌跡を記録するので、あらかじめ撮影しておいた熟練作業者の手の軌跡との比較が行える(図3)。

図3:熟練作業者の手本動画と実際の手指の動きを比較している様子(出典:NEC)
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 「製造業の現場では依然として手作業が多く残っている。手指を使う細かい作業をAIで可視化・分析する需要が大きいが、作業で使う部品や道具を登録した大量の教師データが必要になるほか、高性能なGPUサーバーも必要になるため、AIの活用は進んでいない」(NEC)ことからシステムを開発した。

 価格(税別)は150万円から。販売目標として今後3年間で200件を掲げる。製品化に先立ち、2024年9月にNECプラットフォームズの現場で検証を行い、作業における問題の発見と改善を行うことでラインの生産性を4%程度改善する効果を確認している。実際のユーザーにおいても、自動車や医療機器、計測機器など製造業の現場で先行導入が始まっている。

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