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東急建設、建設現場の安全管理に音声AIを活用、NTTソノリティと実証実験を開始

2026年4月2日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

東急建設は2026年3月30日、建設現場の安全管理に音声AIを活用する実証実験を開始したと発表した。NTTソノリティの音声AIを使い、建設現場での朝礼、危険予知活動、職員安全打ち合わせ、協力会社間の作業調整などを記録する。建設現場の安全管理水準が音声AIによって高度化できるかを検証する。

 建設現場では、作業員の安全を守るための打ち合わせや記録管理は、事故防止の観点から決して省くことのできない重要なプロセスである。打ち合わせでは発言内容を記録する必要があるが、東急建設ではこれまで、担当者が手作業で発言内容を記録していたため、記録の抜け漏れが生じることがあった。日々の業務において安全管理に費やす時間も大きかった。

写真1:「危険予知活動」を行っている様子(出典:東急建設)
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 今回の実証実験では、NTTソノリティの音声AIを使い、建設現場で交わす打ち合わせの音声をデータ化する(写真1)。収録した音声を自動でテキスト化し、生成AIが要約・評価・レポート作成までを一貫して処理する。技術面では、騒音対策技術を搭載した専用マイクにより、建設現場特有の高騒音環境下でも安定した音声収録が可能かを検証する。

 以下の4種類の現場業務を対象に検証を実施する。

  1. 朝礼:発言内容の自動記録・要約、安全指示のAI評価
  2. 危険予知活動(KY):音声記録の自動化、AIによる評価・採点
  3. 職員打ち合わせ:議事内容の自動記録、指示事項の一覧化
  4. 協力会社間の作業調整:伝達事項の自動整理、過去事故事例の提示

 実証実験を通じて期待する効果の1つとして、記録業務が効率化する。朝礼、危険予知活動、社員打ち合わせ、作業間連絡調整の4業務において、従来は担当者が手作業で行っていた記録・整理・報告の各工程を音声AIで自動化できる見通しである。また、朝礼や危険予知活動の内容をAIが評価・可視化することで、参加者全体の安全意識も向上する。

 これまで記録されないまま失われていた現場の音声情報をデジタルデータとして蓄積・活用できるようになることもメリットである。蓄積したデータは、安全管理の振り返りや若手社員の教育に活用できる。過去の事故事例をAIが提示することで、経験の浅い社員でも具体的な安全指示を行えるようになる。

 東急建設は、実証実験の成果を踏まえて、音声AIシステムを建設現場へと順次導入する。今後は、安全施工サイクル全工程のデータ化を目指すとともに、建設業にとどまらず製造業の生産工場、プラント、鉄道・運輸といった幅広い業界への展開も視野に入れている。

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