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日本エンジニアリング、原価管理をExcelからkintoneに切り替え、工期を3割短縮

2026年5月15日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日本エンジニアリング(本社:東京都千代田区)は、業務アプリ作成ツール「kintone」を活用して原価管理システムを構築した。発注から会計までを一元化し、工期を3割短縮、年間で工事原価を約4000万円、残業時間を約5000時間削減した。サイボウズが2026年5月15日に発表した。

 日本エンジニアリングは、設備工事からプラントエンジニアリングまで手がける建設会社である。従来はExcelで案件ごとの収支を管理していたが、現場の担当者が管理シート上の数字を直接書き換えるなどして、当初の予算と実際の原価が乖離する事態が頻発していた。変更履歴の追跡が難しく、整合性を確認する作業が担当者の残業を常態化させていた。

図1:原価管理をExcelからkintoneに切り替えた効果(出典:サイボウズ)
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 同社は当初、建設業向けのパッケージ型基幹システムの導入を検討したが、既存の業務フローをパッケージ仕様に合わせることが難しいと判断した。会計システムと連携して原価データを仕訳まで扱えるツールとして、ノーコードでアプリを構築できるkintoneを選んだ。導入支援は建設業務に詳しいペパコミが担当し、約3カ月でシステムを立ち上げた(図1)。

 新システムでは、取引先から受け取った見積書をもとに「工事発注申請アプリ」から申請し、承認したものを「工事台帳アプリ」の実行予算原価に反映する(画面1)。請求書の受領時に台帳情報と照合することで、発注内容と実績との乖離を早期に把握し、過剰な発注を抑制する。クラウド会計ソフトウェア「freee会計」と勘定科目単位で連携し、仕訳作業の負荷も軽減した。

画面1:「工事発注申請アプリ」の画面。見積書PDFを添付し、承認を受けたデータだけを工事台帳の実行予算原価に反映する(出典:サイボウズ)
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 現場の負荷を増やさないため、業務を1つの巨大アプリに寄せず、用途ごとにアプリを分けて整備した。4×4の16マスで構成したポータル画面を設計し、縦軸に職制、横軸に「発生時」「着工前」「日次」「月次」といった利用タイミングを配置した。これにより職人が必要なアプリに迷わず到達できるようにした(画面2)。

画面2:業務アプリのポータル画面は、4×4の16マスで構成。縦軸に職制、横軸に利用タイミングを配置し、現場の職人が迷わずアプリを使い分けられる設計とした(出典:サイボウズ)
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 また、安全確認のために毎日記入する「KY(危険予知)シート」をkintone上で電子化し、これに工数入力機能を統合することで、日報を別途作成する負担をなくした(画面3)。

画面3:kintone化したKYシート。毎日の安全確認のついでに工数入力も完結できる設計により、現場の負担感を抑えた(出典:サイボウズ)
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 現在は全社員55人がkintoneを利用し、稼働中のアプリは450本を超える。代表取締役の能重裕介氏は「申請・承認フローを整備したことで、『とりあえず発注しておく』といった曖昧な発注がなくなった」と述べ、現場に予算内で収める意識が浸透したと説明している。

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