[事例ニュース]

中国塗料、IoT在庫管理で欠品ゼロを維持しつつ在庫11%削減

2026年6月22日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

船舶用塗料を中心に手がける中国塗料(本社:東京都港区)は、研究開発拠点にIoT在庫管理システム「SmartMat Cloud(スマートマットクラウド)」を導入した。在庫の可視化と発注アラート機能により、欠品ゼロを維持しつつ在庫を最小限に抑えた。同システムを提供したエスマットが2026年6月22日に発表した。

 中国塗料の研究開発拠点は、試験板や刷毛、保護具など、欠品が研究・実験の遅延に直結する消耗品を約100品目管理している。近くのホームセンターで即座に調達できるものではなく、納期に数日かかる品目も少なくない。特に試験板は欠品すると実験そのものが止まってしまう。

 従来は、担当者の経験や勘に基づいて発注しており、欠品への不安から各部署が余分な在庫を抱える傾向があり、過剰在庫が発生していた。また、在庫確認は現場に足を運んでExcelに転記する必要があった。

写真1:中国塗料が導入したIoT在庫管理システム「SmartMat Cloud」(出典:エスマット)
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 同社は今回、「置くだけ・取るだけ」で在庫をリアルタイムに可視化できるIoT在庫管理システム「SmartMat Cloud(スマートマットクラウド)」を導入した。研究開発に使う消耗品・保護具類を中心に、試験板、刷毛、各種保護具など約40品目を管理している(写真1)。

 発注アラート機能により、これまで発生していた試験板などの欠品を防止し、欠品ゼロを達成した。在庫確認から発注までが机上で完結するようになったことで、現地確認やExcel転記作業の負担も減った。

 リアルタイムで在庫使用量や消費トレンドを可視化できるようになったことで、担当者の経験や勘に頼らず、データに基づいた発注判断が可能になった。一部アイテムは年間購入数量を約35%削減した。一方、試験板のように欠品を繰り返していた品目については在庫を積み増した。導入から約半年で、導入前の在庫総量に対して28%分を圧縮する一方、欠品防止のために17%分を積み増し、トータルで11%の純減を達成した。

 在庫最適化AIエージェント機能も活用し、AIの提案をもとに適正在庫を継続的に見直す運用を進めている。

 今後は、技術本部での事例を社内に広く紹介し、横展開の可能性を探る。製造現場(工場)での活用も選択肢の1つである。

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