SOMPOケア(本社:東京都品川区)は2026年3月、介護に特化したAI記録作成ツール「noman(ノーマン)」を、全国約1100拠点・約3500人を対象に全社導入した。会議や面談の音声をAIが文字に起こして要約し、業務ごとのテンプレートで記録の下書きを自動生成する。同ツールを提供したscovilleが2026年6月21日に発表した。
介護職は、日々のケアに加え、担当者会議、モニタリング面談、カンファレンスなどの議事録や記録の作成に多くの時間を費やしている。SOMPOケアの現場からも、「本来のケアに充てたい時間が、記録業務に圧迫されている」という声が上がっていた。
全国1000拠点を超える大規模展開では、導入後の定着が課題になった。介護サービスは、居宅介護支援、訪問介護、通所介護、施設(介護付きホーム)など業種ごとに使用する帳票の項目や書式が異なる。ツールの出力と自社の書式が一致しなければ、転記のたびに「この項目はどこに入れるか」「この見出しはうちと違う」といった問題が生じる。
これに対して、業種別に帳票担当者を交えた分科会を設けてテンプレートをカスタマイズし、nomanの出力をそのまま既存書式に転記できる状態に調整した。あわせて、希望する事業所にスタッフが直接訪問して活用方法を説明する現場訪問支援と、問い合わせにリアルタイムで対応する専用サポート窓口も整備した。
SOMPOケアで執行役員未来の介護推進部長を務める小泉雅宏氏は、「業種ごとに業務の流れや使っている帳票が異なるため、一律のツール提供では定着しないという課題があった」とし、テンプレートの個別調整や現場訪問支援が定着を後押ししていると説明した。現場からは「担当者会議後の記録作成が、少しの修正で完了するようになった」「話し合いに集中できるようになった」といった声が上がっているという。
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