ヴイエムウェアは2009年10月6日、自動化されたディザスタリカバリ(DR:障害復旧/災害対策)を手ごろな価格で利用可能な仮想化製品「VMware vCenter Site Recovery Manager 4」の出荷開始を発表した。
同製品は、VMware vCenter製品群に含まれる「VMware vCenter Site Recovery Manager」の最新版で、今回新たに「NFS(Network File System)ベースのストレージレプリケーションのサポート」、「VMware vSphere 4との互換性」、「共有リカバリサイトによる“複数対1”のフェイルオーバー機能の提供」が追加された。市場予想価格は、1CPUあたり21万8,000円(サポート料金は別途)。
同社によれば、ディザスタリカバリは企業のビジネス継続性の確保やデータ保護のために重要である一方、導入コストの高さや手順設定の複雑さなどから、一般的な普及には至っていない。しかし、台風、地震、停電、またはその他の予期せぬ事故といった災害(障害)が企業内IT環境(データセンター)で発生すると、ビジネス上重要なアプリケーションの停止につながり、またアプリケーションのダウンタイムが長引くと、企業の収益、SLA(サービスレベルアグリーメント)および業務遂行に深刻な影響を及ぼすことになる。
従来のディザスタリカバリソリューションでは、手作業による複雑なリカバリプロセスが必要で、設定やテスト、最新状態の維持が難しかったが、VMware vCenter Site Recovery Managerは、リカバリプランの一元管理、およびテスト環境とリカバリプロセスが自動化されている。また、主要ストレージベンダーがサポートを表明しており、各社のストレージシステムおよびレプリケーションシステムへの統合が可能になっている。
同製品の新機能は、以下のとおり。
- VMware vSphere 4のサポート:フォルトトレランスを含むVMware vSphere 4の機能を利用することで、パフォーマンスとアプリケーション保護を向上
- ストレージのサポート拡充:ユーザーはiSCSI、ファイバチャネルに加え、NFSストレージおよびレプリケーションのソリューションの活用が可能
- 「複数対1」のフェイルオーバー:単一の共有リカバリサイトに自動的にフェイルオーバーすることで、複数ある本番サイトを保護
なお、10月20日・21日に都内で開催される「VMware Virtualization Forum 2009」において、同製品に関するセッションが以下のように行われる。
- 10/20(火)17:20~「基幹システムの仮想化によって実現する災害対策ソリューション」
VMware Virtualization Forum 2009に関する詳細
http://www.vmware.com/go/jp-vfp
「VMware vCenter Site Recovery Manager」
http://www.vmware.com/jp/products/srm/
ヴイエムウェア
http://www.vmware.com/jp/