インテックとAJSは2010年8月31日、ID管理分野において協業し、新たにSAPユーザ向けのID情報統合管理ソリューションを9月1日より提供開始すると発表した。これにより、企業の人事システム等で管理しているID情報やアクセス権限をSAPに自動連携して一元管理することが可能となり、正確なID管理によるセキュリティ強化と、管理コストの削減を実現できるようになる。
SAPユーザー向けID統合管理ソリューションの特徴
インテックでは、日本企業の内部統制を支援するためID情報の一元管理を実現するIDMソリューション「結人(ゆいと)」「束人(そくと)」を開発し提供している。一方、AJSでは、旭化成グループをはじめとするSAP構築のノウハウをもとに、製造業向けR/3の短期導入を実現するソリューションを提供している。今回提供されるソリューションは、インテックのIDMソリューション「結人」「束人」と、AJSがSAPユーザ向けに新たに開発したSAPとIDの連携ソリューション「WebGear/IDM」を組み合わせたID統合管理ソリューションである。同ソリューションを利用することで、導入企業はActiveDirectoryやLDAPサーバなどの社内システムと、SAPシステムとの間で正確かつシームレスなID情報の統合管理およびデータの同期化が可能になる。
ID同期システム「結人」とは、異なる種類のディレクトリシステムやRDBなどが保持する様々なデータ形式を吸収し、システム間のデータ同期を行うことが可能なシステムである。日本の商習慣に対応した事前同期機能などを基本搭載しており、またシステム間の同期設定を画面上で容易に行えるよう設計されているため、システム導入までの構築期間を短縮することができる。同期を行う前に予めリハーサルとして同期を行った場合の実行結果をファイルに出力することが可能である。
ID統合システム「束人」とは、結人を利用したデータ同期に加え、幅広いID情報のライフサイクル管理を行うことを可能にしたシステムである。ID情報のライフサイクル管理に必要な申請・承認フローを設定可能。また、同期システムによる利用者の登録・変更・削除といった証跡ログをGUI で確認できるため、不正なユーザアカウントの登録防止や削除漏れなどの追跡・対応が可能である。
ID統合管理ソリューションの導入効果
- 正確なID管理によるセキュリティ強化
人事システムで管理されたID情報やアクセス権限などをSAPに自動連携することで、情報漏洩事故の原因となりうる退職者の不要IDの削除漏れや、人事異動に伴うアクセス権限の更新漏れを防止できる。 - ID情報の一元管理による管理コスト・業務負荷を削減
社内システムのID情報を一元管理できるため、システム管理者の作業負荷を軽減でき、管理コストの削減が実現できる。
SAPユーザ向けID統合管理ソリューションの価格は、一式550万円(税別)~。
ID情報の連携イメージは次のとおり
- 「WebGear/IDM」により、「結人」「束人」で管理されているID情報をSAPに自動連携できる。
- 「WebGear/IDM」が管理するSAPのID情報を「結人」「束人」に連携し、各社内システムと自動連携できる。
ID同期システム「結人」
http://www.intec.co.jp/service/network/yuito.html
ID 統合システム「束人」
http://www.intec.co.jp/service/network/sokuto.html
インテック
http://www.intec.co.jp/