2010年9月19日(米国時間)、オラクルは年次カンファレンスOracle OpenWorld 2010において、戦略商品の「Exalogic」シリーズを発表した。
2010年9月19日(米国時間)、米オラクルの年次カンファレンス「Oracle OpenWorld(OOW) 2010」がサンフランシスコ市内のMoscone Convention Centerで開幕した。
今回の話題製品は何なのか。初日の夕刻に予定されたラリー・エリソンCEOによる基調講演で、彼の口から肝いりプロダクトが披露されるに違いない…。そんな思いで多くの参加者が会場に向かったはずだが、氏が登壇するホールの入り口付近には開演を待たずして、とあるハードウェアが大々的に設置されていた。ぱっと見た感じはデータベースマシンのExadata。しかし、よくよく見ると「Exalogic」なる製品ロゴがあしらわれている。ということは、アプリケーションサーバー「Weblogic」が搭載されたアプライアンスマシンといいうことなのだろうか。やがて始まった基調講演でその概要が明らかになった。
あらためて紹介された製品名は「Oracle Exalogic Elastic Cloud」である。来場者の多くが予想したミドルウェアのアプライアンスという位置づけはおおむね合っていた。買収したSun Microsystemsの技術が詰まったハードと、オラクルのミドルウェア群を一体化した製品だ。
もう少し詳しく中身を見よう。ハード面では、1ラックの中に、6コアのx86プロセサ(2ソケット)を搭載したサーバーノードを最大30台収容できる仕様となっている。40TBのディスクストレージや960GBのSSDストレージも内蔵。I/Oまわりは40Gビット/秒のInfiniBandである。ソフト面では、アプリケーションサーバーのWebLogic、インメモリー処理制御のCoherenceなどのミドルウェアなどを、あらかじめチューニングした状態で実装している。Oracle VM上でSolarisまたはLinuxが稼働する構成となる。最大8ラックまで、外部スイッチなしでスケールアウトできるという。
ユーザー企業に対しては、プライベートクラウドを想定した、ハイエンドのアプリケーション実行環境として訴求する。ハード(サーバーやストレージ)とソフト(OSやミドルウェア)、ネットワークまわりを個別に調達してシステムを構成する場合、さまざまな設定やチューニングが不可欠で、安定した実運用には相当の手間がかかる。構成が複雑になるほど、障害時のトラブルシューティングもやっかいだ。こうした課題を一掃するソリューションとしてExalogicを位置づける。ハード/ソフトを最適化した状態で、単一コンフィグレーションとして提供。導入後、すぐに使い始められるプラットフォームであることを前面に打ち出す。仮に何らかの脆弱性が発覚してソフトを修正する必要が生じた際には、どのユーザーも1種類のパッチを随時適用するだけで済むようにすることを狙っている。
オラクル製のビルディングブロックを組み合わせれば、合理的にエンタープライズシステムを完成させられる-。端的に言えば、これがオラクルのメッセージだ。今回のOOWでは、至る所で「Hardware and Software. Engineered to Work Together」と掲げている。DBに始まり、その後は業務アプリケーションや各種ミドルウェアに領域を広げつつ、成長軸を作ってきたオラクル。Sun買収でハードウェアにも手を伸ばした同社が次に描くシナリオが、ハード/ソフトを最適化したアプライアンス領域での成功だ。その最初の製品となるExadataは好調な滑り出しを見せ、次なる一手として世に送ったのが今回のExalogicである。日本での正式なリリース時期や価格はまだ未公表だが、要注目のプロダクトであることは間違いない。

写真1:OOW2010の会場に設置されたExalogic(右)とExadata(左)
Oracle / Exadata / Exalogic / Oracle Database / RDBMS
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