銀行の勘定系といえば、高い信頼性を求められるシステムの代名詞。開発には長い期間をかけるのが当たり前だった。大和証券グループが設立した新銀行は、この常識を覆した。短期開発を成功させたのは、最新の開発ツールでも手法でもない。ユーザーとベンダーが同じ方向に向かって全力で走る信頼関係作りだった。聞き手は本誌編集長・田口 潤 Photo:的野 弘路

- 鈴木 孝一 氏
- 大和総研 専務取締役(システム部門特別担当)
- 1979年に大和証券に入社。1996年から大和総研において証券システム開発部長を務めた後、同社の証券グループシステム事業本部部長、大和証券のシステム企画部長といった要職を歴任。2008年、大和証券の常務取締役に就任した。2011年4月より現職。レッドハットエンタープライズユーザー会(REUG)の会長でもある

- 須藤 厚 氏
- 大和ネクスト銀行 システム企画部 副部長
- 1992年、大和総研に入社し証券システム企画部に配属。大和証券グループの欧州拠点やグループ本社への出向を経て、2010年から大和ネットバンク設立準備に携わった。今回のプロジェクトでは、システム化全体構想および全体計画を策定した。現在、新銀行においてシステム改善や新サービスの企画立案などに従事している

- 水島 正美 氏
- 大和ネクスト銀行 システム企画部 部長
- 北海道拓殖銀行を経て、1998年に大和インターナショナル信託銀行に入社。経営企画業務に従事した。2000年からは大和証券グループ本社におけるシステム企画や事業開発業務に携わり、2010年に大和ネットバンク設立準備会社へ出向。今回のプロジェクトでは、全体の責任者としてチームを率いた。2011年5月から現職

- 高橋 憲昭 氏
- 大和総研 第一システム本部 本部長
- 1985年、大和コンピューターサービス(現・大和総研)に入社。人事部長や経営企画部長を経て、2007年にシステムサービス本部長に就いた。2008年には大和証券へ出向し、システム企画部長に就任。主にリテール業務向けシステムを担当した。2010年から現職。今回のプロジェクトでは、プロジェクト推進本部の責任者を務めた
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