富士通は「競争優位を実現するこれからのシステム像~ビジネスプロセスマネジメント基盤(BPM)~」と題し、BPMソリューションに関する説明会を開催した。
オンプレミスからクラウドまでのBPMをカバー
BPM関連製品はどうか?富士通は大別して3種類のソリューションを提供している。富士通が開発したBPMツールである「Interstage Business Process Manager(BPM)」、蘭Cordysが開発した製品のOEM版である「Interstage Business Operations Platform(BOP、Cordysは8月にOpenTextが買収)」、それと今年4月に富士通が買収した仏RunMyProcess(製品名も同じ)である。これ以外にInterstage BPMのシリーズ製品で、プロセスの監視に特化した同Analyticsがある。
このうちInterstage BOPはBPMに加えて、マスタデータ管理、ESB(企業サービスバス)、Web画面生成などを統合したスィート製品だ。市販パッケージソフトやWebサービスなどのコネクタを備える。日本での知名度は低いが、海外では300社以上で利用されているという。RunMyProcessはPaaSの一種であり、ネット上にある様々なSaaSを連携させるサービス。BPMというより、SaaSを部品とする業務アプリ開発ツールと言った方が正確だろう。業務のSaaS、課金サービス、サインオンのサービスなど1800を超えるサービスのコネクタを備える。サービスなので日本でも使えるが、現時点では利用料はドルで課金される。
富士通はこれら3製品を、図4のように位置づける。「3つのソリューションを用意したのは、企業内の情報システムに加えて、企業間のシステムやクラウド上のサービスを連携させるBPMを考えてのことです」。さらにツールだけでなく、BPMに関わる研修をパスしたエンジニアが2200人いるなど、BPMシステムの構築サポート体制も強化中だという。
以上が説明会の内容である。少し残念だったのは、日本の事例が少なかったことと、Interstage BOPやRunMyProcessといった最新ソリューションの詳細が説明されなかったこと。説明会の時間の制約はあるにせよ、継続的な情報発信を期待したい。