プロジェクト管理機能をSaaS(Software as a Service)として提供する米クラリゼンは2013年9月12日、最新版となる「Clarizen V6」の日本語版を発表した。ソーシャルメディア機能を追加したのが特徴で、プロジェクトを全社員参加型で推進したり、コミュニティ内での会話から生まれたアイデアが事業に育つように管理したりが可能になるという。
Clarizen V6は、ソーシャルメディア型のユーザーインタフェースを持つプロジェクト管理ツールのSaaS。社内外のメンバーによる書き込みを関連するプロジェクトに結び付けたり、特定のタスクやプロジェクトに特化したグループを形成したりできる。
V6に開発に向けては、同社が「Work Funnel(仕事の漏斗)」と呼ぶコンセプトを採り入れた。Work Funnelについて、米クラリゼンの創業者でCEO(最高経営責任者)であるアビノーム・ノボグロドゥスキ氏は、「コミュニティにおける対話の中から、『やってみよう』『試してみよう』というタスクが生まれ、多数のタスク野中から事業につながるプロジェクトが生まれる。この流れを途切れさせることなく連続して管理することで、個々人のアイデアを事業に結び付けるための仕組み」と説明する。
ノボグロドゥスキ氏によれば、「対話を促すソーシャルメディア・ツールと、タスク管理ツール、プロジェクト管理ツールのそれぞれに優れた製品が開発・提供されているものの、各ツールの間で情報をやり取りするのが難しかった」という。
Clarizen V6では、テキストベースのやり取りのほかに、関係者を結び付けたり、進捗状況を可視化したり、遅れているタスクを手が空いている関係者に割り振ったりが可能になる。また、会計システムなどと連携させれば、プロジェクト関連の一環として、例えば経費を承認すれば、自動的に会計システムにデータを送ることもできる。
30日間の無料トライアル版を用意し、海外では「1日に150社が試用を開始し、月間100社のペースで採用数が増えている」(ノボグロドゥスキ氏)という。日本市場では、2011年3月にV5を発売し、これまでに「50社超、1万ユーザー近くが導入している」(日本オフィスの日下浩代表)。2013年末から14年第1四半期には日本法人も設立し、販売を加速したい考えだ。
Clarizen V6日本語版は、9月8日から提供されており、価格は1ユーザー当たり月額3000円である。