[調査・レポート]

4割の企業が2014年度のIT予算を増額、JUASが調査結果を発表

2014年1月7日(火)折川 忠弘(IT Leaders編集部)

一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は2014年1月6日、企業のIT投資動向などを調べた「企業IT動向調査2014」(速報版)を発表した。主な調査結果を以下で見ていこう。

 2014年度の企業のIT予算は、2013年度に比べて増えるのか。その結果を図1に示す。「10%以上増加」と答えた企業は21.7%で、「10%未満増加」(18.6%)と合わせると、40.3%の企業が2013年度よりIT投資を増やすと回答した。国内の景気が改善しつつあることもあり、昨年に続き増額する企業の割合は高かった。

図1:IT予算の増減(出典:JUAS)

 なお、2013年度のIT予算は、2012年度より「10%以上増加」すると答えた企業が25.0%、「10%未満増加」すると答えた企業が17.3%で、合わせると42.3%が増額すると回答していた。

 一方で、IT予算を減らすと回答した企業は必ずしも少なくない。2014年度のIT予算を「10%以上減少」すると答えた企業は14.8%で、「10%未満減少」(12.8%)と合わせると、27.6%の企業がIT予算を減らす見込みだ。

 JUASによれば、2013年度に増額した企業が、その反動で予算を減額したり、業績回復の兆しが見えない企業が予算を減らしたりしているという。消費税増税が決まった2013年10月1日以降に調査を実施したことから、その影響も回答結果に表れているのではと見ている。

 売上規模別にIT予算の増減を調べた結果が図2である。IT予算が増加すると答えた割合から、減少する割合を引いた値「DI(ディフュージョン・インデックス)」を見ると、売上高が1兆円以上の大企業で大きく変動している。

図2:売上規模別に見たIT予算の増減(出典:JUAS)

 

 売上高1兆円以上の企業の場合、2013年度のDIは-11.6で、予算を増額するよりも減額すると答えた企業の割合が高かった。しかし2014年度は7.7とプラスに転じ、予算を増額する企業の割合が減額する企業の割合を上回っている。

売上高が1000億~1兆円未満の企業と、100億円未満の企業は、2013年度よりも2014年度のDIは下がっているものの、売上高が100億~1000億円未満の企業も含めて、すべての売上規模で2014年度のDIはプラスとなっている。

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