目下のIT戦略を遂行することに意識が集中しがちなCIOだが、何よりも大事なのはテクノロジーそのものの魅力や重要性を周囲に常に語りかける姿勢だ。それがあって経営陣、事業部門、IT部門の歯車が噛み合い、真の効果に結び付く。 (ガートナー ジャパン エグゼクティブ プログラム グループ バイスプレジデント 兼 エグゼクティブ パートナー 長谷島 眞時 氏)
CIOへのメッセージを考えようとする時に悩ましく感じるのは、業種の違いなど、個々人が置かれた立場によって“ITとの距離感”にずいぶんと意識差があることだ。EC事業者のようにテクノロジーに貪欲で常に新手を打ち続ける業種がある一方で、官公庁のように競争原理が働きにくいエリアではITを巧みに活かしたイノベーションは起きにくい。つまり、あるCIOは自らが渦中にいると感じ、別のCIOはバーチャルゲームを眺めている感覚でいる、といった事象が際立ち始めているのだ。もしかすると、マジョリティは後者なのかもしれない。
技術そのものにワクワクできるか
もっとも、多くのCIOが「自分たちがイノベーションを起こしていくのはまだ先のこと」と考えているとしたら、それは危惧すべきことだ。“耳たこ”であることを承知でいえば、「クラウド」「モバイル」「ソーシャル」「ビッグデータ」という4大トレンドの結び付き、ガートナーでは「Nexus of Forces」と呼んでいるが、これがビジネスに与える影響は多大だ。世の中が大きく動こうとしていることを肌身で感じて、その波に自分たちが巧く乗ろういう具体的なアクションプランがあるかないかで、この後のビジネススピードに決定的な差を生むだろう。

図 Nexus of Forces (出典:ガートナー)
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