営業/マーケティング支援やシステム開発・運用事業を展開するコムテックは、煩雑さが増した仮想サーバーを対象とするバックアップ作業を抜本から見直した。テープストレージを用いたバックアップからディスクベースのそれへと切り替え、重複排除などの最新機能も活用することで、作業の効率化と信頼性向上を図った。製品開発元であるEMCジャパンが発表した。
コムテックは、受託案件ごとに個々にシステム環境を構築していた従来のやり方を改め、仮想化によるITリソースの統合を進めていた。一連の取り組みの中で、大量の仮想サーバーのバックアップをいかに効率するかが課題となり、D2D(Disk to Disk)方式に切り替えた。
新しいバックアップの仕組みは、EMCの「Avamar」を用いて2013年春に構築。現在、メインサイトに6ノード、バックアップサイトに9ノードのAvamarが稼働中である。
主なバックアップ対象は、約140台におよぶ仮想サーバー上にある約20TBのデータのほか、各拠点に設置したファイルサーバーや開発用サーバー上のデータ(それぞれ約6TB、約12TB)。これらをサーバーイメージとしてまるごと日次でフルバックアップする。週次/月次バックアップのデータをバックアップサイトにレプリケーションし、保全する役割も果たす。
上記のほか、外部のクラウドサービス上に配置したサーバーも対象。こちらは、アプリケーション単位でバックアップする。こうした作業をすべて1つのコンソール画面で管理できるようにしたことも、新システムの特徴である。
すでに、業務効率化や信頼性向上といった効果が出ている。具体的には、重複排除機能により保存データ容量を元データの約1/10程度に圧縮。従来は72時間かかっていた月次のフルバックアップ処理を、9時間以内に完了できるようになった。テープを用いた作業に比べて、搬送の手間がかからず、高い専門性も不要である点も大きな利点という。
ユーザー名 | コムテック |
業種 | ビジネス・プロセス・アウトソーシング事業 |
導入システム | バックアップアプライアンス |
導入目的 | バックアップ業務の効率化と信頼性向上など |
導入時期 | 2013年春 |
主な利用製品 | 「Avamar」(EMC製) |