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[海外動向]

【Informatica World 2014】ビジネスが求めるのはデータ、セルフサービス型データ活用を支援

2014年5月16日(金)志度 昌宏(DIGITAL X編集長)

米ラスベガスで2014年5月12日から15日(現地時間)にかけて、年次ユーザーカンファレンス「Informatica World 2014」を開催中の米インフォマティカ。5月14日の基調講演では、前日に発表した新ビジョン「Intelligent Data Platform」を振り返る形で、セルフサービス型のデータ活用の重要性を訴えた。データをビジネスの最前線に届けることで、データに基づく事業展開を支援する。ビジネスの現場が求めているのは、道具としてのITではなく、意思決定のためのデータだというわけだ。

写真5:インフォマティカのエグゼクティブバイスプレジデント兼CMO(Chief Marketing Officer)のマージ・ブレヤ氏写真5:インフォマティカのエグゼクティブバイスプレジデント兼CMO(Chief Marketing Officer)のマージ・ブレヤ氏
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 同氏の講演に続き、インフォマティカのエグゼクティブバイスプレジデント兼CMO(Chief Marketing Officer)のマージ・ブレヤ氏が登壇し、ビジネスで扱うべきデータの量や種類がますます増えると同時に、これらを統合して扱うことの必要性を改めて総括して見せた(写真5)。

 具体的には、次の7つの項目を挙げる。(1)クラウドの広がり、(2)モバイルアプリケーションの浸透、(3)IT活用が競争力につながる作業エリアの増加、(4)セキュリティとプライバシー、(5)M&A、(6)ウエアラブルデバイスやセンサーなどからも得られる非構造データの増加、(7)すべてのモノが対象になること、である。

 例えば、2017年にはCRM(Customer Relationship Management)システムの90%が、WEBコラボレーションシステムの60%がクラウド上に移行するといった調査結果があることや、米P&Gが中国市場開拓に向けて、30種類のモバイルアプリケーションを開発しているという。

 こうした状況に対応するために、2つのデモを実施した。1つは、構造化データと非構造データの統合。具体的には、Salesforce.comが持つ営業データに、ツイッター上の非構造データを統合してみせた。成績が振るわない原因を単にデータをさかのぼるだけでなく、担当者のつぶやきなどからキーワードを抽出することで、構造化データに現れない状況を把握できるようになる。

写真6:発電所を想定しストリーミングデータを扱うデモの画面例写真6:発電所を想定しストリーミングデータを扱うデモの画面例
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 もう1つは、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)に対応したストリーミングデータの取り扱い。デモでは、複数の発電所の運用を想定し、発電用ブレードの振動状況をリアルタイムにモニターしながら、停電を防ぐための運用に向けた意思決定を支援できる様子を示した(写真6)。

データと共にビジネスユーザーに近づく

 インフォマティカ製品のカバー領域であるETL(Extract/Transform/Load)やMDM(Master Data Management)などは、システム構築の陰に隠れ、運用の現場でも“裏方”のイメージが強かった。結果的にインフォマティカ自身も、IT部門でも一部の専門家だけが知っていれば十分といった立ち位置だったといえる。

 今回、Informatica World 2014で打ち出した「Intelligent Data Platform」のビジョンは、よりビジネスシーンを強調したメッセージになっている。例えば、Springbokといった製品は、限りなくエンドユーザー向けのツールになっており、ExcelあるいはExcelライクなBIツールと組み合わせれば、多くのビジネスユーザーは、まさにセルフサービスでデータ分析や意思決定ができそうだ。

 ビッグデータやクラウドなどデータに価値があることへの理解は、これまでになく高まっている。インフォマティカにすれば、この波に乗り、自らもビジネスの領域に踏み込もうとしている。ただアプリケーションに近づけば近づくほど、日本の現状が示すように、データマネジメントの本質を並行して伝えることは難しくもなる。ビジネスの現場は、データを「利用できればよい」としか考えないからだ。

 逆に、IT部門にすれば、Springbokなどを介して提供できるデータ環境の整備やデータ品質の確保に、今以上に注力する必要があるだろう。残念ながら日本では、データマネジメントに対する取り組みは決して十分とはいえない。例えばシステム連携においても、ETLツールの競業は今も手組みによる個別開発が中心だという。システム連携も、1対1のいわば“場当たり”的な対処で終わっているわけである。

 ビジネスの現場が求めるデータを、いかに提供できるかが今後のIT部門の評価を大きく左右するといえそうだ。

 なお、Springbokは2014年後半の提供が予定されている。現在は、ベータ版が公開されている。

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