ピュア・ストレージ・ジャパンは2014年5月22日、SSD搭載ストレージ「FlashArray 400」シリーズの製品ラインナップを拡充し、新モデル2機種とストレージOS「Purity」の新バージョンを発表した。都内で開催された製品発表会での内容をお伝えする。
ユニークな開発体制が特徴のオールSSDストレージベンダー
フラッシュメモリの技術革新と低価格化が進んだことで、企業向けストレージ分野において、フラッシュメモリ/SSD(Solid State Drive)の特徴を全面に打ち出した製品が続々登場している。
2009年設立、米国マウンテンビューに本拠を置くピュア・ストレージ(Pure Storage)は、「フラッシュ・フォー・オール」(日本法人代表取締役の山田秀樹氏)のスローガンを掲げてエンタープライズSSDの潮流を牽引する1社だ。なお、日本法人の設立は2013年2月で、販売代理店の東京エレクトロン デバイスを介して「FlashArray 420」が国内提供されてきた。
特徴はユニークな開発・提供体制にある。出荷される製品はストレージハードウェアそのものだが、ピュア・ストレージのベンダーとしての基軸はソフトウェア技術に置かれている。同社はSSD、コントローラ、シェルフといった主要コンポーネントを他のハードウェアベンダーから調達してストレージアレイの骨格を構成。それに独自開発のストレージ管理ソフトを搭載してシステムを完成させ、低価格ながらも大容量・高性能なオールフラッシュストレージの提供を実現している。
エントリー/ハイエンドモデルを追加して主力シリーズのラインアップが完成
今回、新たに販売を開始するFlashArray 400シリーズの新モデルは、低価格なエントリーモデルの「FlashArray 405」と、大容量・高性能なハイエンドモデル「FlashArray 450」の2つ。既存のミッドレンジモデルであるFlashArray 420に両モデルが加わることで、企業が自社の予算規模、容量・性能要件に応じて最適なモデルを選ぶことができ、その後の拡張も容易に行うことのできる製品ラインナップが整った。FlashArray 400シリーズの各モデルの特徴は以下のとおりだ。
FlashArray 405
省スペース性にすぐれた1Uコントローラのフォームファクターを採用した、最大容量40TBのエントリー向けSSDストレージアレイ。中規模企業におけるストレージの分散運用や、仮想デスクトップ(VDI)のパイロットストレージ環境、単一のデータベースのストレージ環境といった単一アプリケーションの初期導入に向いている。
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FlashArray 420
FlashArray 400シリーズの中核を担う、最大容量125TBのミッドレンジ向けSSDストレージアレイ。アプリケーション統合など幅広い用途に対応する。
FlashArray 450
2Uコントローラのフォームファクターを採用した、最大容量250TBのハイエンドモデル。各コントローラに2基の2.7GHz 12コアのインテルプロセッサーと512GB RAMを備え、16Gb/sのFC(ファイバーチャネル)接続もサポートし、大規模企業におけるワークロード統合や仮想化基盤を支える性能と拡張性を提供する。
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