アイ・ティ・アール(ITR)は2015年2月18日、データ・フェデレーション製品の市場規模を発表した。2013年度の売上げと、2018年度までの市場規模を予測したほか、分野別の主な動向もまとめている。
ITRは、データ・フェデレーション製品を、「社内に分散したさまざまなデータを仮想的に統合/可視化する製品」と定義している。異なるベンダー/形式のデータソースが拡大していることに加えて、複数のデータソースを横断分析するニーズが高まっていることから、今後の需要拡大を見込まれている。
調査結果によると、国内のデータ・フェデレーション製品市場における2013年度の売上金額は6億4000万円で、前年度と比べて42.2%増となっている。2014年度も2013年度と比べて53.1%増と大きな伸びを予測している。また、ITRは、2013年度から2018年度までの年平均成長率は34.3%と高い値で推移する見通しを示した。市場規模はそれほど大きくないものの、今後の大幅な市場拡大が予想されるという。
なお、今回ITRはデータ・フェデレーション製品以外に、RDBMSやデータ分析、ETLなどのデータを扱う製品に関する主な動向も発表している。主要分野の動向は次のとおりだ。
RDBMS:2013年度の製品売上はマイクロソフトがトップ。保守を含む市場ではオラクルが高いシェアを維持する
DBMSアプライアンス:オラクルが市場を牽引し、2013年度は前年度に比べて9.8%増となる。2014年度はさらに拡大する見通し
Hadoopディストリビューション:2013年度の市場規模は前年度に比べて6倍と急拡大する。2014年度も3倍と大幅な伸びを維持する
データ分析/レポーティング:2013年度の市場規模は、前年度比7.3%増と堅調な伸びを示す。2014年度も同等の伸びになる見込み
DWH用DBMS:2013年度の市場規模は前年度比4.5%増とやや低成長。2014年度は前年度比15.4%増の高成長になる見込み
データ・マイニング:IBMが高いシェアを維持し、2013年度の市場規模は前年度比6.4%増となる。2014年度は前年度比9.7%増と高い伸びとなる見込み
テキスト・マイニング:利用用途の拡大により、2013年度の市場規模は前年度比14.9%増となる。2014年度も前年度比13.6%増と高成長を維持する
ETL:2013年度の市場規模は堅調に推移する。IBMとインフォマティカによるトップ争いが激化する
データ・クレンジング:2013年度の市場規模は前年度比10.2%と好調な伸びを示す。2014年度はさらに拡大する見通し
データ・フェデレーション:2013年度の市場規模は前年度比42.2%増と急拡大する。2014年度は前年度比53.1%増とさらなる高成長を見込む