[外資IT企業との付き合い方]

日本語の製品説明が直訳で分かりにくい理由

2015年2月24日(火)山本 哲也(FlyData アジア地域担当)

最新のIT製品の多くは海外発のもの。ユーザー企業にとっては、外資系IT企業とうまく付き合うことも重要なテーマとなってくる。そのためには、日本企業とは異なるカルチャーや“思考回路”といったものを理解することが欠かせない。多くの外資企業で経験を重ねた筆者が、付き合い方を指南する。

 外資系企業がよく使うフレーズの1つに、「Think Global、Act Local」という言葉があります。グローバルにビジネスを展開する企業は、基本的には全世界で共通のやり方でビジネスを展開したい。在庫の考え方や契約の仕方を共通化しないと、例えば会計処理が難しくなるので当然ですね。製品やサービスも統一しておく方がシンプルです。

 しかし、世界共通のやり方が進出先の国の実情に合うとは限りません。ですので、各国ローカルの商習慣や必要機能も認めるわけです。そこにAct Localの必然性があります。注意すべきは、これが日本の「郷に入っては郷に従う」とは違うことです。「Think Global」が「Act Local」に優先するからです。

 この点を取り違えて、「日本では当たり前なのに何でこんな簡単な要望に応えられないのか」「トラブルには最優先で対応するのが当然。だから外資系は信用できない」といった話が出てきたりします。製品やサービスがダメな場合は論外ですが、こうした話ゆえに外資系を敬遠するのは、とても残念なことです。

 外資系の日本法人の立場で見たとき、時代の背景やマーケットの成熟度、商習慣といった事情を勘案して、本社としてはある程度の自治(ローカルルールをこう呼んだ方がわかりやすいかもしれません)を認めます。しかし許さない部分が結構あるわけです。

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