[失敗しないモダナイゼーション〜マイグレーションを成功させよ〜]

【第4回】リスクを軽減する移行性調査

2015年4月27日(月)松本 吉徳

モダナイゼーションを成功に導くためには、リスクを軽減しながら、かつコストを抑えたマイグレーションを実施しなければならない。それには考慮すべき8つのポイントが存在する。前回は、アプリケーション資産の棚卸しについて紹介した。今回は、8つのポイントの中で、リスク軽減に最も有効な「移行性調査」について考えてみる。

図1:「移行性調査」はリスク軽減に最も有効なステップ図1:「移行性調査」はリスク軽減に最も有効なステップ
拡大画像表示

 マイグレーションにおいて、現行のビジネスプロセスを再利用するためには、再利用できない部分(基本ソフトウェア(OS)やミドルウェアの変更に伴って生じる非互換機能)を正確に把握する必要がある。非互換機能を十分に把握できていなければ、最終的なテストにおいて予想外の結果を招くことになるためだ。

 この非互換機能を洗い出すためのプロセスが、移行性調査である(図1)。移行性調査は、マイグレーションのリスクを軽減するための重要なポイントになる。

非互換機能の調査対象は7つのカテゴリー

図2:移行性調査が対象にする7つのカテゴリー図2:移行性調査が対象にする7つのカテゴリー
拡大画像表示

 非互換機能の調査は、以下の7つのカテゴリーが対象になる(図2)。

調査カテゴリー1=開発言語

 開発言語については、その構文に焦点を絞って分析する。アプリケーションのソースコードは大量なため、「第2回:マイグレーションの開発方法論」でも指摘したように、まずは構文の同一性に着目し、同一構文をパターン化する。このパターンに対し、互換/非互換を判定する。JCL(Job Control Language:ジョブ制御言語)なども同じ手法で分析可能である。

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
  • 1
  • 2
  • 3
バックナンバー
失敗しないモダナイゼーション〜マイグレーションを成功させよ〜一覧へ
関連記事

トピックス

[Sponsored]

【第4回】リスクを軽減する移行性調査モダナイゼーションを成功に導くためには、リスクを軽減しながら、かつコストを抑えたマイグレーションを実施しなければならない。それには考慮すべき8つのポイントが存在する。前回は、アプリケーション資産の棚卸しについて紹介した。今回は、8つのポイントの中で、リスク軽減に最も有効な「移行性調査」について考えてみる。

PAGE TOP