[中国電脳事情]

【中国電脳事情セレクション】李首相が中国の情報インフラの弱さを嘆き檄を飛ばす、ほか

2015年5月1日(金)足立 治男

中国メディア各社の報道から、IT関連の最新動向を紹介する「中国電脳事情」。1カ月間に報じられた主要なニュースから重要なものをピックアップしてお伝えする。

李首相、中国の情報通信インフラの弱さを嘆き檄を飛ばす

─新京報(2015年4月15日)

 「今では皆、どこへ行っても、まず『Wi-Fiはあるか?』と尋ねる。それは中国内のパケット通信料が高すぎるからだ」――中国国務院(日本の内閣府に相当)の李克強首相が第1四半期経済形勢座談会の席上で、このように発言し、大きな話題になった。

 件の発言を引き出したのは、中国ポータルサイト大手、網易(163.com)の取締役会会長、丁磊氏だ。丁氏は同座談会の席上で「中国経済の成長に伴い、各方面の専門家や技術者の不足がはなはだしい。高度な技術を有するブルーカラーの職人を集めて、インターネットを介したオンライン講座や研修などの方法で彼らの技術を普及させるべきだ」と提言。その後に「ただし、現在のパケット通信料はとても高額で、1Gで70人民元(約1340円)もする。私はこれが障害となると考えている」と発言した。

 これを受けて李氏が「私が昔から言っていることだが、中国の情報通信産業におけるインフラは世界に遅れをとって、現状には我々自身も驚くほどだ」と発言。通信機器大手の中興(ZTE)でCEOを務める侯為貴氏が「そのとおりだ。我々は日本、韓国、欧米のブロードバンドに比べるとその差は非常に大きい」と同調した。すると李氏は「我々が遅れをとっているのはそれらの国々に対してだけではない」と語気を強め、「国際電気通信連合(ITU)によれば中国のランクは世界80位以下である。情報インフラの強化とブロードバンドの速度向上が待ったなしの急務だ」とまくしたてた。

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