楽器、スポーツ用品、半導体、自動車部品を製造・販売するヤマハ(本社:静岡県浜松市)が、CDN(Contents Delivery Network)を導入し、グローバル拠点のWebサーバーおよび稼働基盤を統合した。CDNの導入を支援したアカマイ・テクノロジーズが2015年5月26日に発表した。
以前、ヤマハでは36サイト/22言語の現地法人Webサイトの管理を各国の現地法人がそれぞれ個別に行っていたが、統一ブランドの確立と、Webサイトの管理効率化を目的にWebサイトのグローバル統合プロジェクトが始動した。
Webサイトの統合にあたり課題となったのは、日米2カ所にあるデータセンターの集約だ。1カ所に集約してしまうと、世界各地からのアクセススピードが低下する懸念があった。ヤマハは、Webサイトのパフォーマンスを低下させることなく、データセンターの集約を図る手段として、CDNの導入を計画。検討の後、アカマイのCDN/Webパフォーマンスソリューション「Dynamic Site Accelerator」を採用した。
Dynamic Site Acceleratorの導入により、アカマイがグローバルに展開するAkamai Intelligent Platformを利用したコンテンツ配信の最適化が図られる。例えば、静的コンテンツはエンドユーザーに近いアカマイのサーバーから配信し、動的なコンテンツは、企業のデータセンターからエンドユーザーへ配信するといった制御が行われる。
ヤマハは米国のデータセンターにある数十台のWebサーバーを撤去し、日本のデータセンターに集約。計画どおり、グローバル拠点に散らばるWebサーバーの統合をはたしたかたちだ。ヤマハによると、CDNの導入によって管理の効率化が図られ、パフォーマンスも統合前より向上させることができたという。「海外拠点から日本のマスターWebサーバーへのアクセス時のパフォーマンスは、最大で54%(日本-ドイツ間)の改善を実現した」(ヤマハ 情報システムICTサービスセンター インフラ運用グループ主任の宮地健太氏)
【プロジェクトの概要】 | |
ユーザー名 | ヤマハ |
事業内容 | 製造 |
導入システム | CDN |
導入目的 | グローバル拠点のWebサーバーおよび稼働基盤の集約・統合 |
主な利用製品 | アカマイ・テクノロジーズ「Dynamic Site Accelerator」 |