2015年7月に迫るWindows Server2003のサポート終了(EOS:End of Support)。だが業界が期待した移行需要は伸びず、むしろ継続利用を決めたユーザー層もある−−。こんな実態が、電子情報技術産業協会(JEITA)の2つの調査結果から浮かんできた。定期的に発表しているサーバーの出荷実績と、『ITユーザートレンド2014市場調査』である。
IAサーバーの2014年度実績は、台数が前年度比9%減の30万860台、金額はほぼ横ばいの2118億180万円だった。電子情報技術産業協会(JEITA)では、Windows Server2003の移行需要があり、Windowsサーバーを含むIAサーバーの実績は、もっと大きく伸びると見込んでいたようだが、実際には期待外れの結果で終わった。
Windows Server2003のEOS対策の実状についてJEITAは、2014年12月に実施した『ITユーザートレンド2014市場調査』のほか、2015年4月の追加調査で聞いている(図1)。14年12月時点で、「すでに次期サーバーへの移行が完了」とする利用企業数は26%、「サポート終了時までに完了する」と回答していたユーザー数が39%、移行するものの「サポート終了時までに間に合わない」と回答したユーザー数が21%あった。
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15年4月には、移行意思を示していた計60%の利用企業に対して、再度対策の現状を聞いたところ、「すでに移行が完了」していたユーザーは、そのうちの12%にすぎず、「サポート終了時までに完了する」が37%、「間に合わない」が33%あった。前回調査時点よりも、サポート終了に間に合わないとする利用企業が増えている。
さらに、移行の意思があったにもかかわらず、「そのまま使い続ける」に変更した利用企業も9%あった。移行のハードルになっているのは、開発量が42%、予算確保が34%、要員不足が20%である。EOS対策への熱が冷めぎみであるのが実態のようだ。
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