日本ITCソリューションの課長である佐々木。香港での案件の競合相手である中国の大手IT企業、北京鳳凰の蘇総経理との面談を控え、本題をどう切り出すかに悩んでいた。香港支社副社長の森山と別れ1人、ホテルに戻ったものの、孫子の「正」と「奇」にある「奇」、すなわち想定外の作戦は思い浮かばなかった。北京に出発する日の朝になっても状況は変わらず、ホテルの部屋でテレビのBBCニュースを漫然と眺めるだけだった。
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【次ページ】インドネシア高速鉄道での日中の競合の実態
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