前回は、『全体俯瞰』のうち、導入フェーズに特に有効な手法の1つであるPgM(プログラムマネジメント)について解説した。まだまだ身近なマネジメント領域ではないが、プロジェクトマネジメントより上から俯瞰する本質とPgMプロセス導入時に肝となる部分はお伝えできたはずだ。今回は、『全体俯瞰』のうち、保守運用フェーズに特に有効な手法の一つであるSLM(サービスレベルマネジメント)について解説する。
IT部門がビジネスへ貢献していくために
IT部門が担う3つの領域(企画・導入・保守運用)のうち、保守運用は現在進行中の業務に直結する重要な役割である。そこで、IT部門はベンダーの前面に立ち、保守運用チームを先導し、全てのタスクにおいて責任を持って対応しがちである。しかしながら、これは間違いである。ITの領域ごとに専門性を持つベンダーと同等のITスキルを身に付け、全てのタスクをこなそうとすると“飛び出す”ための時間が足りなくなってしまうからだ。
では、どうするのか。保守運用するシステムが提供するサービスを対象に、それを利用するお客様(ユーザー/カスタマー)※注1 視点でIT部門がビジネスへ貢献していけるようになるための目標を定義し、その目標を達成し続ける仕組み・管理プロセスを構築するのである。その手法がSLM(サービスレベルマネジメント)だ。
※注1 IT部門から見たお客様とはシステムを利用する現場(ユーザー)であり、システムオーナーとなる経営者(カスタマー)でもある。
SLMは、保守運用の現場ではよく耳にするかもしれないが、実は非常に奥が深いため、再度その意味をじっくりと理解して頂きたい。
会員登録(無料)が必要です
- 1
- 2
- 次へ >
- 全体俯瞰してみよう!─PgM(プログラムマネジメント)実践の要諦:第5回(2015/12/16)
- 接点活用の成功事例~モバイル企画における成功のアプローチ(2015/10/21)
- サービスデスクの重要性(2015/09/09)
- あなたが今、踏み出すべき一歩を考える(2015/07/15)
- 起点となるのは「接点強化」と「全体俯瞰」(2015/06/03)
-
AI時代の“基幹インフラ”へ──NEC・NOT A HOTEL・DeNAが語るZoomを核にしたコミュニケーション変革とAI活用法
-
加速するZoomの進化、エージェント型AIでコミュニケーションの全領域を変革─「Zoom主催リアルイベント Zoomtopia On the Road Japan」レポート
-
14年ぶりに到来したチャンスをどう活かす?企業価値向上とセキュリティ強化・運用効率化をもたらす自社だけの“ドメイン”とは
-
-
-
-
生成AIからAgentic AIへ―HCLSoftware CRO Rajiv Shesh氏に聞く、企業価値創造の課題に応える「X-D-Oフレームワーク」
-
-
-
「プラグアンドゲイン・アプローチ」がプロセス変革のゲームチェンジャー。業務プロセスの持続的な改善を後押しする「SAP Signavio」
-
BPMとプロセスマイニングで継続的なプロセス改善を行う仕組みを構築、NTTデータ イントラマートがすすめる変革のアプローチ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-





