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NEC通信システム、IoTデータを省電力かつ任意のタイミングで収集するシステムを発売

2017年6月20日(火)IT Leaders編集部

NEC通信システムは、NECのIoT(Internet of Things)基盤「NEC the WISE IoT Platform」のネットワーク機能を担う製品として、「NEC オンデマンド型無線ネットワーク」を発売した。無線通信を使った独自の起動方式により、IoTデータを省電力かつ任意のタイミングで収集する。

 「NEC オンデマンド型無線ネットワーク」は、センサー群を接続して920MHz帯の無線ネットワークで通信する「IoTデバイス」、IoTデバイスが収集したデータをサーバーに転送する「IoTゲートウェイ」、機器管理を行う「運用保守サーバー」の3つからなる。電源ケーブルや通信ケーブルの敷設が困難な場所でも、省電力で効率的なIoTデータの収集を可能にする。

 IoTデバイスは、要求があった時のみ動作することで、内蔵電池で約2年間の連続稼働(1日数回の通信が前提)が可能だ。通信機会が発生するまでは低消費電力で常時待ち受けをしており、起動用の無線信号を受信した時のみ無線通信を行う。通信終了後は再度待機状態になる(ウェイクアップ方式)。

 通信ケーブルや電源ケーブルの配線が不要で、通信距離が長くかつ広帯域通信が可能な920MHz帯「Wi-SUN」相当の無線通信を行うため、自由度の高い無線ネットワークを構築できる。運用保守サーバーから無線ネットワークの状況やIoTデバイスの電池残量の確認もできる。

 データ収集を行う移動体の接近を契機にして、即座にIoTデバイスをウェイクアップさせれば、移動体からのデータ収集も可能だ。自動車や電車などの高速の移動体に対応する「ドライブバイ方式」でも利用でき、時速100kmの移動体からデータを収集できる。

 巡回中の点検者などが歩いて対象物に接近したことを契機に、IoTデバイスを起動させてデータを収集する場合には、「ウォークバイ方式」で対応する。

 IoTデバイス間を無線のマルチホップで繋ぐことで、通信可能エリアを拡張できる。最大20ホップの通信によるデータ収集が可能だ。

 NEC オンデマンド型無線ネットワークの価格は、個別見積になる。NEC通信システムは3年間で累計約50億円(関連SIなど含む)の売上を目標にする。

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