システムサポート(STS)は2017年9月19日、Oracle Databaseの保守サービス「Oracle Databaseチケットサービス」を拡充し、これまで対応範囲外だった「診断メニュー」と「予防メニュー」を追加した。これにともない、サービス名称を「Oracle Databaseチケット制運用支援サービス」に変更した。
Oracle Databaseチケット制運用支援サービスは、チケット制でOracle Databaseの運用を支援するサービスである。必要な時に限ってOracle Databaseの専門家にサポートを依頼できる。24時間365日受け付けており、休日や夜間にもベストエフォート型で対応する。
価格(税別)は10チケットで95万円であり「データベースエンジニアを雇うよりも安価に済む」としている。チケットの有効期間は契約から1年だが、少ないチケット数で対応できるメニューも用意しており、無駄なく使い切れるとしている。
既存ユーザーの要望を反映する形で、サービスを改善した。具体的には、運用保守以外に、診断メニューと予防メニュー、ツールの提供をチケットで利用できるようにした。また、チケットサービスで依頼できる作業の範囲を分かりやすくした。
サービスごとに、チケット消費数をあらかじめ把握できるようにした。事前に消費チケット数を把握できるため、診断メニューを定期的に実施するといった計画的な利用も行いやすくなった。
条件 | 基準チケット | 作業内容 |
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QA | 1 | 問い合わせ内容に回答する(一事案が完了するまで対応) |
作業代行 | ||
正常稼働確認 | 1 | Database特有のコマンドや稼働ログから、Database/リスナーが正常稼働していることを確認する |
障害対応 | 1 | 障害の一次切り分けまでを実施する。復旧対応は別途見積り |
作業立会い | 1 | アプリリリースなどでDBAの作業立合いが必要な場合に代行する |
リソース使用状況確認 | 1 | 領域使用率(OS/Database)、CPU/メモリー使用率を確認する |
アーカイブログモードの変更 | 1 | アーカイブログモードおよびノーアーカイブログモードに変更する |
REDOログファイルの追加 | 1 | REDOログファイルのメンバー追加およびグループ追加をする |
初期化パラメータ変更 | 1 | 初期化パラメータを変更する |
Databaseオブジェクト作成 | 1 | DDLを提供する場合に限り、Databaseオブジェクトを作成する |
性能診断ツール導入(Statspack) | 1 | 米Oracleが提供する性能診断ツール(Statspack)を導入する |
ログローテーション | 1 | Database、リスナーの肥大化したログを切り替えて、サイズを縮小する |
予防 | ||
潜在リスク調査 | 4 | パッチ適用状況/エラー診断/領域使用状況などを確認し、リスクを調査する |
セキュリティ診断 | 6 | 認証/監査などの設定状況を確認し、セキュリティリスクを調査する |
簡易パフォーマンス診断 | 4 | 待機イベントを確認し、システム全体のボトルネックを調査する |
ツール提供 | ||
Database起動・停止 | 1 | Database起動・停止のスクリプトを提供する |
Database領域使用率確認 | 1 | 表領域の使用率を確認するスクリプトを提供する |
各種情報取得スクリプト | 2 | テーブル名/カラム名の一覧を取得するスクリプトなど、様々な情報取得スクリプトを提供する |
その他 | ||
Database構成パラメータシート作成 | 2 | 初期化パラメータ、表領域など現在のDatabase構成情報を確認し、パラメータシートを作成する |